サッカー×中学受験

中高一貫校に通いながらサッカージュニアユースクラブチームに所属する中学生の一日

はじめに

サッカーを続けながら中学受験を目指す、文武両道サッカー少年も少なくないと思います。

実際に、長男はサッカーを続けながら中学受験をしました。

中高一貫校に合格をいただいたのですが、入学後は中学部活ではなく、外部クラブチームに所属することに決めました。

高校受験のない中高一貫校だからこそ、思う存分サッカーを頑張りたい。トップレベルのサッカーを楽しみたい。できるなら全国大会を目指したい。そんな希望を持ってのチャレンジでした。

入学当初は勉強とサッカーの両立ができるのか心配でした。課題の量は?難易度は?通学時間は?と気になることは山積み。それでも身近に経験している人もいません。

今回は我が家の中高一貫校に通いながらサッカークラブチームに所属しているサッカー少年の1日を紹介します。中高一貫校に通いながら外部クラブチームでサッカーをしようと考えている小学生やその保護者の方に参考になれば嬉しいです。

こんな人におススメ

  • クラブチームの一日のスケジュールを知りたい。
  • クラブチームと勉強の両立に困っている。
  • 中高一貫校に通いながらクラブチームに所属したい
  • サッカーもしているが中学受験を考えている。

記事を書いたのはこんな人

  • 子供はジュニアユースはクラブチームでした。
  • 高校からは勉強中心で考えており、勉強とサッカーの両立を考えている。
  • 中高一貫校の教員として中高ともに部活指導の経験あり。

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長男所属のジュニアユースクラブと中高一貫校

長男は地域リーグのクラブチームに所属しています。1学年50名の選手が在籍。いずれもジュニア時代はチームの主力級です。

チーム内ではハイレベルなポジション争いをしており、ウカウカしていると試合に出れないなんてことも。というか、実際に試合ででれていません。

進学した中高一貫校は地元のトップ校。少々盛っているように聞こえますが、地方の中高一貫校は地元のトップ校でも入試の難易度はそこまで高くありません。

それでも、上位層の学力は高く、毎年多くの生徒が医学部に進学しています。勉強の進度は速く、課題やテストの難易度は低くはありません。勉強の手を抜くと大変なことになりそうです。

地方都市では少子化の影響で中学受験を目指す児童数は減少傾向。以前に比べて入試ボーダーは確実に下がってきています。

さて、そんなサッカーと勉強と共にハイレベルな環境に身を置かせてもらっていますが、サッカーは補欠、勉強は普通という、なんとも中途半端の状況です。(涙)

それでも、学校では勉強の意識の高い同級生と、サッカーではサッカーの上手いチームメイトと、勉強にもサッカーにもハイレベルな環境を楽しんでいるようです。(何よりです)

きっとレベルの高い同級生やチームメイトに刺激を受けて伸びてくれるはず…。いや、伸びてくれないと…。

 

サッカー少年の一日のスケジュール

所属チームの練習は平日は火・木・金の3回で、週末は試合か練習があります。

練習のある平日


  • 16:30 帰宅



  • 17:30 練習出発(JR利用)

    18:30〜20:30  サッカー練習


  • 帰宅(自家用車迎え)

    夕食・入浴


  • 22:00 勉強開始

    学習


  • 23:00頃 就寝

    夕食・入浴


練習のない平日


  • 16:30 帰宅

    自由時間


  • 19:30 夕食

    入浴・自由時間


  • 21:00 勉強開始

    学習

  • 23:00頃 就寝


 

上記のようなスケジュールで平日を過ごしています。

移動は行きはJR、帰りは自家用車で迎えに。少しでも負担を減らし、時間を有効に使うために、帰りは家族(ほとんど父親=私)が迎えに行きます。

どうしても都合がつかずJRで帰宅する場合は帰宅時間が30分程度遅くなります。

メモ

移動時間はクラブチームで活動する上で避けては通れない問題です。片道1時間かけて通うのはザラです。3年間通うことになるので移動時間はしっかり想定しておきましょう。

勉強の開始時間と消灯時間は固定するように心がけており、練習のある日は22:00、練習のない日は21:00に勉強開始、23:00頃には消灯。

スケジュール的には練習のある日で1時間、練習のない日で2時間、学習時間を捻出することができます。日々の課題をこなす時間を確保するので精一杯というところでしょうか。もちろん、課題がおわらずに睡眠時間がずれ込むこともありますが、成長期でもあるし、授業中に眠くなるようでは論外なので睡眠時間はしっかり確保したいところです。

しかし、現実的にはなかなかスケジュール通りには進まないものです。スマホや通信ゲームに時間を浪費する事も。それでも、最大の敵は疲労サッカーが終わった疲れた身体で勉強をするにはそれ相応の意志の強さが必要になります。また、週末に試合を一日中こなすと、疲れを翌週に持ち越すことにもなりかねません。

疲労とどう折り合うのか?これが最大の問題で、時間があるからといって必ずしも両立可能とは言えないのが現実なのかもしれませんね。

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サッカー少年のリアル(我が家の長男のノンフィクション解説)

上記のような計画で中高一貫校とサッカークラブチームの両立生活がはじまりました。

中1時代

この頃は学校生活にもサッカークラブにもまだまだ慣れておらず、日々のスケジュールをこなすので精一杯でした。学校の課題をこなすので精一杯といったところです。ただ、最初だからか、真面目な性格だからか、忙しい中でもしっかりと課題だけはこなしていたようです。プラスアルファーの勉強はほとんど出来ていません。(といか、全く出来ていない??)

困ったところを列挙します。

困ったところ

  • テスト前にも練習がある
  • 週末の試合で疲れを翌週に持ち越す
  • プラスアルファーの時間がとれないので時々行われる小テスト(計算力・英単語など)の対策が不十分
  • 土曜日授業のため土曜日の試合や練習に参加できない

①テスト前にも練習がある

中高一貫校は進度が速いためテスト範囲も膨大。あらかじめテスト前の時間がとれないことを想定して勉強をする必要があるが、平日は課題をこなすので精一杯。休日は終日試合が入り、休日にまとまった時間を確保するのも困難。仮に休日が練習のみでもとまった時間がとれたとしても、リフレッシュやモチベーション低下からか勉強に専念するのは困難だし、可哀想とも思いました(甘い??)

定期テストの結果は1学期中間をピークに1学期期末、2学期中間と少し順位を下げましたが、「これはヤバい」とスケジュール管理を立て直したのか、2学期期末、学年末と順位を上げて、最終的には1学期中間よりはすこしだけ順位を上げて1年生をフィニッシュ。(まぁまぁ立派だと思う)

②週末の試合で疲れを翌週に持ち越す

「週末に時間がとれる」と思うのは完全に甘い見通し。半日で帰宅することなどなく、朝6:30に自宅を出発して、夜18:00に帰宅するのが当たり前。このことは覚悟が必要。

③プラスアルファーの時間がとれないので時々行われる小テスト(計算力・英単語など)の対策が不十分

時間がないことを見越して準備をしなければいけません。まずは学校の授業に集中して授業中の理解度をしっかり高めておくことが大切です。当たり前といえば当たり前ですね。長男も追試に引っかかったことは何度もあるようです。ただし、追試ではきっちりと(要領よく??)合格。

土曜日授業のため土曜日の試合や練習に参加できない

中高一貫校生がクラブチームで活動するには避けられない問題。休みが多くなると指導者からの信頼を得るのが難しくなり、レギュラー争いはかなり不利に。とりわけ、我が家は背伸びをして強豪チームに入団したため、レギュラー争いでは遅れをとっていつも悔しい思いをしています。

主力で活躍できそうなレベルのチームを選んだり、はじめからレギュラーになれないことを覚悟の上で入団したりと、事前の本人との意思確認は絶対に必要。

 

中2時代

中2にもなれば学校生活にもすっかり慣れて要領よく生活をしています。時間がないのは織り込み済みのようです。良いのか悪いのか(悪いか?)課題のこなし方や小テスト対策も、大事やそう大事でないものを自分なりに判断して要領よくこなしているようです。(正確には大事でないものはないと思うのですが、まぁ口出しはあまりしませんが)

問題は長期休暇の過ごし方。

親としては長期休暇は比較的時間があるのだから、ここぞとばかりに「普段できない勉強をしたら??」と思うのですが、中2(というか我が子)はまだまだ幼稚で、この時期をダラダラとすごしがちです。

定期考査は現状維持。ただし、長期休暇明けの実力考査は成績低迷を(面白いほどそのまま)繰り返しました。まさに、中2=中だるみまっしぐら。(オイッ)

中3になれば、中高一貫校では英数は高校内容に進みます。「受験勉強がない分、高校1年生のつもりで勉強しないとね。」と話をしていますが、意識は高まるのでしょうか?というか、意識が高まってもらわないと困ります…。(苦笑)

 

中3時代

中3になり学校生活とクラブチームの活動にすっかりなれています。自分のペースで過ごしています。実際には学校生活では勉強は現状維持。入学以来、成績を下げることはないのですが、上げることもありません。もっとガツガツしたら??と親としては欲がでるのですが、本人曰く「サッカーで忙しいから勉強は高校から…」と割り切った様子です。伸び幅と期待するべきなのか、モチベーションが低いと嘆くべきなのか?いずれにしても、この意識で高校生になってもらっては困ります。

サッカーでは地域リーグ出場0分、クラブユース選手権出場0分と公式戦のピッチに立てません。トレーニングマッチでは時折Aチームで出場し、チャンスをもらえるものの、チャンスをつかめずに完全に補欠です。悔しいけどこれが現実。ただ、ハイレベルのサッカー自体は楽しいらしく、高校からは部活に入り、弱小チームが故に1年生からポジションをつかむのでしょう。それはそれで楽しみです。

参考記事>>もしもクラブチームの補欠選手が中学部活でサッカーをしていたら?

まとめ

勉強とサッカークラブチームを両立するためにどうしても乗り越えるなければならい壁はことが塾との兼ね合いです。部活生は部活が終わってからでも塾に通えますが、クラブチームに所属しているとそういうわけにはいきません。練習のない日で塾に通うとなると大手集団塾は日程の調整が困難で結局は個別指導塾に通うのが精一杯。塾なしで高校入試に挑むのはそれ相応の本人の覚悟と家庭のサポートがなければ困難です。

中高一貫校生は高校入試がない分、塾問題で頭を悩ませる必要はありません。ポジティブに捉えれば、勉強に対して塾に頼らない分、自主性を育むことが可能です。我が家は中学時代は塾に行かずに家庭学習で学校の授業について行くと親子で話し合っており、その点は割り切っています。

結局のところ、時間があっても勉強しないものはしないし、時間がなくても工夫次第では1時間~2時間の勉強時間は確保できるものです。やっぱり大切なのは学習習慣で、いかに小学校時代に学習習慣を確立するかが大切なのでしょうね。

勉強とサッカーの両立を目指すみなさん、がんばりましょう。

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