文武両道を目指して
文武両道。
ネットで検索すると結構な数の記事がヒットします。
お子さんの文武両道を応援している家庭も多いのではないでしょうか。
私自身も「文武両道」というワードについつい反応してしまうんですよね。そもそも、当ブログのテーマが「文武両道」という。
「文武両道」といってもさまざまなレベルがある訳で、「甲子園に出場した選手が東大に合格」「J下部選手が早慶合格」などなど。
こんな超成功例を耳にすると、「我が子も・・・」とソワソワしてしまうのは私だけではないかもしれません。
現実はそんな容易い世界のはずがありませんものではないはずなんです。
本人の才能や努力、支える人たちの苦労などなど。当然、「スポーツを極めるのに文武両道なんて考えは甘い」という意見もあると思います。スポーツで上を目指すのであれば、とてつもない時間をスポーツに費やすことになるはずです。
スポーツを極めることの大変さを理解した上で、(あるいは、大変だからこそどこかで諦めざるを得なくなることを想定して)スポーツを頑張る上でも、「勉強も疎かにしない」というのが、当ブログのテーマとしています。
小学校時代、あるいは中学校時代に、大好きなスポーツをする傍らで、勉強をする習慣を授けてあげる。そうすることで、高校生、大学生になるにあたり、子供の可能性を大きく広げることになると思っています。
学力をつけることで進路の幅が広がります。論理的思考力や問題解決能力も身に付けることになるでしょう。これらはすべてスポーツでもシナジー効果を発揮するはずです。
さて、我が子も小学校から始めたサッカーをそれなりに本気で取り組んできました。
しかしながら、残念ですが、サッカーでは平凡な成果しか残すことができませんでした。
遅かれ早かれほとんどの人が壁に直面することになるでしょう。長男は平凡な選手だからこそ多くの方に共感してもらえることもあると思います。
我が家のちょっとした取り組みがどなたかの参考になれば嬉しいです。
そもそもなぜスポーツに打ち込むのか?
少しだけ長男の話をさせてください。
幼稚園の頃からサッカーを始めた長男。ただただサッカーを楽しんで欲しいと心から思ったものです。
やがて、低学年になり、試合で点を取りまくる姿を目にして舞い上がったものです(単純)。我が子ながら、「なかなかやるやん」「上目指せるんじゃない?」と胸を躍らせました。
ひょっとすると私のようなバカ親(失礼)もいるのではないでしょうか?
それでも、高学年から中学生にもなると現実を見せつけられます。徐々に平凡なプレーに終始し、チームメイトの活躍に歯軋りをしたくもなりました。
周りにはナショナルトレセンに選出されたり、J下部チームのレギュラーとしてクラブジュニアユース選手権の決勝のピッチに立った選手などがいます。いずれも小学校低学年の頃からずば抜けていて、2学年から3学年くらい上の選手なら軽々とかわしては得点を重ねたものです。
こんな姿を見せられると結局は才能??っと身も蓋もないようなことを思ってしまいます。同学年の中での多少の上手い下手は長い目で見れば誤差の範囲のような気がします。それよりも、身体能力であったり、人間性であったり…。
結局のところ、長男も厳しい現実を突きつけられることになります。
プロになれとか、大学までサッカー推薦で行けとか、大それたことを言おうとは思いません。それでもやっぱり、サッカーを長く続けて欲しいと願うものです。
大好きなサッカーを続けた先に手に入れられるものは少なくないはずです。
例えば、
- 団体競技を通して身につける集団生活への適応力
- スポーツを通して養う体力と精神力
- 競技力向上のためのトライ&エラーの経験
- 同じ目標を共有する仲間
スポーツだから楽しいが一番。楽しむ中で身につけて欲しい4つの力。自分の好きなことを通して得る欠けがえのない経験こそが魅力です。
チーム運営まで学生が手掛ける東大のア式。医学部でありながら天皇杯に出場した山形大医学部サッカー部。
高望みすればキリがありませんが、スポーツと勉強を両立した属性の人たちと築く人間関係は一生の財産になると思います。
文武両道の黄金比?
理想を掲げることは容易ですが、実際にはそれ相応の覚悟が必要に…。
どのレベルを目指すかにもよりますが、中にはジュニアユースまでJ下部でサッカーを続けながら東大に合格してしまうスーパーな選手がいたりと、上には上がいるものです。
文武両道を目指すのであれば勉強もサッカーも手を抜けません。やがて、自分の適性や能力を見極めて自然と目標設定をするのでしょう。親が「文武両道」と唱えたところで、本人にその気がなければなんの意味もありません。やっぱり本人のモチベーションが何よりも大事です。
小学生や中学生はまだまだ未熟です。将来の為に勉強もサッカーも手を抜かない。よっぽど精神年齢の高くなければ、そんなこと考えつことすらできません。自分の好きなことだけに夢中になって、放っておくて手のつかない状態に。こうなってしまうと事態を改善するのは困難です。
だからこそ、文武両道の種は小さい頃から蒔いておかなければいけません。
文武両道を目指すのであれば、高校は進学校に進学したいところです。それには中学時代の勉強が大切。もっと言えば、小学校時代の基礎学力と学習習慣があってこそだと思います。小学時代となると、まだまだ親のサポートは必要です。
やがて、どこかのタイミングで、勉強とサッカーの折り合いを自分なりに見つけていくのでしょう。その時に「勉強しておいて良かった」と思うはずです。後は、親としてできることは、「ただただ子供を信じて見守る」ことだけなのかもしれませんね。
長男は中学受験をしました。
サッカーに熱中するチームメイトを尻目に、「なんでオレだけ…」って言っていたものです。
中学生になり、中高一貫校に通いだすと少しずつですが自分で勉強を始めました。「サッカーだけしている奴に負けるな」と発破をかけることもありますが、内心では「サッカーだけしている奴」にも「勉強だけしている奴」にもサッカーでも勉強でも負けたくないと思っているかもしれません。
文武両道の先にある、プライドが成長の原動力になって欲しいものです。
同時に自分のサッカーの能力も見極めつつあるようです。徐々にサッカー選手としての現実を突きつけられ、自然と勉強に比重を置く時がくることでしょう。寂しい話でもありますが、これが現実です。
文武両道の黄金比。
サッカーに何パーセント、勉強に何パーセントとその割合を決めれるものでもありません。
結局は与えられた環境の中でどちらも精一杯努力するしかありません。やがて、自分でしっかりと折り合いをつける。そうなるためにはサッカーだけでなく勉強も大事。
サッカー少年に言いたいことは、「学力大事」ということなのです。
メモ
随分前の話になりますが、高校サッカー選手権で県代表チームの試合をテレビ観戦している時です。しきりにアナウンサーが「選手たちにとっては最後のサッカー、ここで負ける訳に行かない」と煽っていました。ほとんどの選手が高校卒業と同時にサッカーをやめるそうです。全国大会に出場する選手たちですから、サッカーのレベルは高いと思うのですが、競技を続けない。美談のように放送していましたが、私にはどうにも違和感でした。大学に進学してサッカーを続けてたらいいのにと思ったものです。
筆者の話を少し
ずいぶんと遅くなりましたが、ブログの執筆者のロクバンです。少しだけ自分語りをさせてもらいます。
九州地方に在住の2児の父親です。
大学卒業後から中高一貫校で英語教師をしています。
その間には、東大や京大、医学部など難関大学に進学した数多くの生徒と接してきました。また、サッカー部顧問も経験し、多くのサッカー少年達とも接してきました。
彼らとの関わりから得た経験や気づきは少なくありません。
また、子育てにも自分なりに積極的に関わってきたつもりです。
長男は幼稚園の頃からサッカーを始め、サッカー観戦が休日の楽しみの一つになりました。その後、中学受験を目指して、小学4年生から通塾を開始。
サッカーと中学受験の両立に翻弄しました。紆余曲折を経て、無事に第一志望校から合格をいただきました。
中学からは強豪クラブチームでサッカーを継続。チームは全国大会まであと一歩のところまで勝ち進むも、本人はまさかの補欠で3年間を過ごすことになりました。
ここでもサッカーと勉強の両立に翻弄しました。
高校進学後は勉強に軸足を移し、ビッグマウスで恥ずかしいのですが、医学部進学を目指して邁進中です。
長男の中学進学を機にブログを立ち上げて、サッカーと勉強の両立について情報発信を続けています。
何も成し遂げていない、何者でもない父親のブログですが、私たち親子の経験に親しみを抱いてくれる方がいて、少しでも共感をしていただける記事を書ければと思っています。
参考記事小学校・中学校時代に身に付けたい学習習慣