目次
はじめに
これまで中高一貫校の教師として多くの生徒と関わってきました。中には東大・京大・医学科などの難関大に合格した生徒もいます。
当たり前なんですが、そうした生徒達がたいした努力もせずに合格を勝ち取った訳ではありません。もともと学力が高かったと思うかも知れませんが、合格の裏には間違いなく『圧倒的な学習時間』という努力があるものなのです。
そうなんですよね。勉強が得意な人はもともとの才能があると思われがちです。
「知能の遺伝率は80%」と言われます。本人の努力よりも生まれ持った才能が良かったと思われがちです。私が見てきた難関大に合格していった人たちはほとんどが相当な時間を勉強に費やしています。
言い換えれば、勉強に時間を費やすことで、より偏差値の高い高校、大学に合格することができると思うのです。(偏差値の高い高校、大学に合格することが必ずしも良いことであるとは言えないかもしれませんが…)
高校受験では5教科、大学受験ではもっと多くの教科(科目)を勉強する必要があります。これだけの数があればだれにでも得意・不得意がありはずです。
生まれ持った才能があり、全ての教科が得意という訳ではありません。また、勉強が苦手だと思っている人の中にも、この科目は得意(あるいは好き)というものもきっとあるはずです。
受験で成功するかどうかは生まれ持った才能のある・なしでは決められないものです。やっぱり、どれだけ勉強してきたのかが大事だと思うのですよね。
今回の記事のテーマは「勉強の才能とは何か?」です。私の教師としての経験から気づいたことを紹介します。
我が子に勉強をもっと頑張ってもらいたいと思っているお父さんやお母さんの参考になればうれしいです。
この記事を書いたのはこんな人
- 現在、中高一貫校の英語教師。この間、サッカー部顧問の経験あり。
- 九州地方在住の二児の父親。
- 長男は中高一貫校に通いながら強豪クラブチームに入団するも、補欠を経験。ビッグマウスですが、医学進学を目指して奮闘中。
- 長男のサッカーと勉強の両立をサポートする中で得た、知識や経験を情報発信。
- サッカー少年達が勉強の大切さに気づき、勉強を頑張るのを応援することを(大げさですが)このブログのミッションとしています。
受験は「才能ゲー」ではない。勉強の才能がある人はどんな人?
さて、いきなり結論です。
勉強は才能で決まるのか?
学力は遺伝で50% 幼少期に過ごした環境で50%決まる
と言われています。
受験は才能がある人が有利か?と言われれば、「才能だけでは決まらない」が私なりの結論です。
というよりも、受験に関して言えば、「1点でも多く点を取る」ことが求めらるのですから、受験の才能とは圧倒的な勉強時間で磨かれるのだと思っています。
メモ
中高一貫校の教師としてこれまでに多くの優秀な生徒と関わってきましたが、偏差値70越えの人たちは、そもそも勉強時間は意識していない?!時間があるかぎりひたすら勉強している。とにかく貪欲というのが私の印象です。1日6時間勉強したとしても、「あ~、今日はめっちゃ勉強したわ、」とは決して言いません。努力の基準が違うのです。
(受験において)勉強の才能=圧倒的な勉強時間
中高一貫校の教師として接してきた生徒の中で、
学力が高い=勉強の才能がある生徒はもれなく圧倒的な時間を勉強の費やしているのですよね。
のんびりしているように見える生徒でも、振り返ってみると、「中学受験のために小学校時代に勉強していた」とか、「高校受験のために中学時代に勉強していた」とか、「小学校から今ままずっとコツコツ勉強していた」などなど、必ずどこかの時期に多くの時間を勉強時間に費やしている(費やしていた)のです。
大学受験に向けてその気になることでブーストして、学力(受験という意味では偏差値)が伸びるのです。勉強時間をまったく確保せずに好成績の生徒はほとんどいません。これは断言できますよね?!
(中にはごくまれに天才タイプもいますが…)
受験は「努力ゲー」。勉強に長い時間を費やすための方法は?
成績を上げるには長い時間を勉強に費やすことです。
だけど、勉強時間が増えれば学力がついてきます。要は、どうやれば勉強するようになるのか、その具体的な方法を考えてみればいいのだと思うのです。
さて、勉強に長い時間を費やすための具体的な方法を4つ紹介します。
- 早くからはじめる
- 勉強の面白さを理解する
- 目標を持つ
- 時間を有効に使う
それぞれ解説していきますね。
1.早くからはじめる
勉強が得意な人は小学校時代から勉強が得意だった人が多いはずです。
親の言う通りになりやすい小学校の頃から学習習慣をつけてあげるのが大切です。
『一緒に勉強をする→わからない所を教えてあげる→わかったら褒めてあげる』
こうしたプロセスを小さい頃から積み重ねてきた人は学習習慣が身についているのではないでしょうか?学習習慣があるからこそ勉強時間も確保できているはずです。
また、中学受験を通して圧倒的な時間を勉強に費やしてきた人も学力が高い人が多いですよね。何を勉強するかも悩まなくて済みますよね。また、塾の方針をペースメーカーにすれば親は伴走してあげることができます。
問題なのが中学受験をしない人でしょうか。小学校から出される課題だけでは、少し物足りないかもしれません。スタサプなどを上手に活用すると、塾の代わりに勉強のペースメーカーになりそうです。親も一緒に勉強してあげて学習時間を増やしていきましょう。スタサプを使えば、親も一緒に授業を見て、子供がつまずいている内容を教えてあげることができます。
2.勉強の面白さを理解する
こちらも幼少時代の親の関わり方に関係しています。
小さい時から日常生活の中に学びが結びついている人は勉強の楽しむことができているのではないでしょうか。
例えば、小説や漫画のストーリーから読書に親しむ。英語で映画や音楽を楽しむ。たくさんの場所に出かけて地域に関心を持つ。日々の生活の中に学びがあると学ぶことの面白さを経験することが出来ますね。
こうした勉強が好きになるための種は小さい時から蒔いておくべきです。
3.目標を持つ
将来就きたい職業や行きたい学校があるなどはわかりやすい目標です。目標があると頑張る意義を見いだすことができるものです。
その他にも友達に負けたくないなどの競争心も立派な目標です。
学力の高い子はほとんど口にすることはありませんが、内心では順位にこだわっているものです。何番でもいいと思っている人が学年1位を取ることはありません。学年1位を取る人は学年1位を目指している人なのです。
4.時間を有効に使う
1日24時間は誰にでも与えられた平等な時間です。24時間を増やすことも減らすことも誰にもできません。
あとはいかに有効に使うかですよね。時間を有効に使うことで多くの勉強時間を確保することができます。学力の高い人は時間の使い方が上手です。
勉強ができるから勉強が好き
「勉強が好きだから勉強ができるようになる。」
その通りだと思います。
「なんでも好きに時間を使っていいよ」といわれたら、どれくらいの人が勉強に時間を使うでしょうか?
勉強が好きと言っても、他にもやりたいことはたくさんあるものです。
「勉強ができるから勉強が好き。」
だとも言えるのです。
やっぱり、多くの時間を勉強に費やせる人は勉強がわかるからなんです。そういった意味では、どこかのタイミングで「勉強がわかる」ようにしてあげることが大切です。
そのためには、比較的親の言うとおりになりやすい小学校時代の取り組みが大切だといえます。まだまだ小学生と思って気を抜くことなく、小学生だからこそ勉強を大事にしてあげてくださいね。
中学生にもなるとなかなか親の思うようには事が運びません。中学校で勉強を疎かにすると、高校では苦戦必至です。中高一貫校などに通い、小学時代の勉強習慣のある人は、中学校時代に多少だらけていても巻き返しは十分可能ですし、そのような生徒はたくさん見てきました。
ただ、高校受験を控えているけど、勉強しないというのでは問題は大きいです。学校の授業や塾の集団授業では自分のレベル(わからない所)にあっていないという事態も予測できます。こうなると問題を解決するのは難しくなります。
プロの力を借りるのも視野に入れてみましょう。今ではオンラインで比較的安価に個別指導を受けることができます。中学生なら、英語か数学のどちらかを得意になると勉強がスムーズに運び出します。一点突破のつもりでオンラインでの個別指導も視野にいれてみてはいかがでしょうか。
まとめ
受験は才能では決まりません。努力です。成績を上げたいひとは努力(=勉強)をしましょう。そうすればだれでも成績があがります。受験は「才能ゲー」と自分に言い訳をみつけるのではなく、努力することが大切なんです。
当ブログでは中高一貫校に通う長男が医学部を目指す過程を発信しています。かならずしも成功談ばかりではありませんが、我が家の取り組みに親しみを持っていただければ嬉しいです。同じような境遇の方は他の記事もチェックしてみてください。
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