目次
はじめに
「英単語帳はたくさん種類があるからどれを選んでいいかわからない。」
「学校で購入した英単語帳を使っているけど大丈夫?」
そんな悩みを解消する記事です。『高校生向けのおすすめの英単語帳』をランキング形式で紹介します。英語の勉強で一番大事なのは単語を覚えることです。知らない単語ばかりでは英語は読めません。信頼できる英単語帳をしっかり覚えてみてください。単語を覚えきった頃には英語が読めるようになっていますよ。
>>英語の勉強の仕方がわからなかったら英単語と英文法の勉強からはじめてみよう。おすすめのテキストと勉強法を中高一貫校の現役英語教師が詳しく解説しています。
私は中高一貫校で英語の教師をしています。これまでに東大や京大、医学部など難関大学に合格した生徒をたくさん指導してきました。もちろん、英語が苦手な生徒も指導してきました。長年の受験指導で得た知識をもとに情報発信をしています。
この記事を書いたのはこんな人
- 現在、中高一貫校の英語教師。この間、サッカー部顧問の経験あり。
- 九州地方在住の二児の父親。
- 長男は中高一貫校に通いながら強豪クラブチームに入団するも、補欠を経験。ビッグマウスですが、医学進学を目指して奮闘中。
- 長女は偏差値40台の中高一貫校に入学。系列大学の看護学部進学を目指しています。
- 長男のサッカーと勉強の両立をサポートする中で得た、知識や経験を情報発信。
- サッカー少年達が勉強の大切さに気づき、勉強を頑張るのを応援することを(大げさですが)このブログのミッションとしています。
どのレベルの人に役立つ英単語帳なのか
大学受験を目指して勉強している高校生を対象としています。
これから紹介する単語帳はすべてレベル別になっているので、英語が苦手な人は一つ前のレベルからはじめてみると取り組みやすいです。その場合でも、今回紹介する単語帳まで頑張って覚えましょう。また、東大、京大、医学部などの難関大学向けの英単語帳も紹介しています。
学習効果を得るには自分もレベルに合ったものを選ぶことが大事。背伸びして自分には難しい単語帳を選ぶのはNGです。
ポイント
【大前提】自分のレベルに合った単語帳を選ぼう
大学受験におすすめの英単語帳【ベスト3】
英単語ターゲット1900[旺文社]
システム英単語[駿台文庫]
速読英単語必修編[Z-KAI]
英単語ターゲット1900[旺文社]
データ分析に基づく英単語のヒット率、シンプルな構成、出る順、などなど。これまで多くの受験生が愛用してきたロングセラーです。犬の表紙がおなじみです。(以前、旺文社の方と話す機会がありましたが、犬の絵の認知度がすごいらしく、表紙のデザインの変更はしないらしいです。)
共通テストから国公立二次・有名私大レベルまでの単語を網羅しています。単語のヒット率では右にでる単語帳はありません。もはや出題する側がターゲット1900を参考にしているのではと思うレベルです。このテキストを使えば間違いありません。特にこだわりがない人は迷わずに英単語ターゲット1900を選びましょう。
最大の魅力はアプリや関連書籍の豊富なラインナップです。ターゲット友(タゲトモ)を使えば手軽に音声で覚えることができるので超おすすめです。
おすすめポイント
単語のヒット率
関連書籍の豊富なラインナップ
英語が苦手な人は「ターゲット1200」からはじめてください。「ターゲット1400」が「ターゲット1900」と「ターゲット1200」の間のレベルであるのですが個人的には不要だと思います。
英単語ターゲット1900をマスターした人におすすめしたいのが、『英文で覚える英単語ターゲットReading』です。ターゲットを覚えた人は『鉄緑会 東大英単語熟語 鉄壁』に進みがちですが、個人的には英単語ターゲットRを使って英文を読み込む(音声を使って音読する)方が実践力が身につくと思っています。
英文は難しいです。150~250程度の英文が100個あります。英単語ターゲット1900を使って単語を覚えた後に、下の手順で仕上げると相当実力がつくはずです。
学習の手順
【ステップ0】英単語ターゲット1900を完璧に覚える。英単語ターゲットRの英文は難しいので単語を覚えないまま取り組むのは非効率的です。
【ステップ①】英文を通読する。意味がわからなかったらテキスト右ページの対訳を参照する。
【ステップ②】1英文を3回以上通読する。読めばすぐに意味がわかるようになるまで繰り返す。
【ステップ③】音声に合わせて音読する。音読しながら意味を取るようにしましょう。何度も繰り返す。
【ステップ④】英文を見ないでCDを聞く。聞き取りができたら完成。
【ステップ①】~【ステップ④】までを完璧に仕上げると間違いなく実力がついています。単語を覚えて、スラスラ通読できてCDを聞いて意味が取れるようになってるはずです。
入試問題、教科書、各種英語テストをコンピュータで徹底的に分析して厳選した単語は驚異のヒット率です。『英単語ターゲット1900』に勝るとも劣りません。また、その単語がどうように使われるかを使用例で示したミニマルフレーズ(3~5語程度の例文)が特徴です。ミニマルフレーズのおかげでその単語の意味と派生する別の単語が記憶に残りやすくなります。
実際に手にとってみて、「ミニマルフレーズがあると覚えやすい!」と思った人にはおすすめです。そうでなければ、『英単語ターゲット1900』のほうが無難!?(下の写真の青で囲った部分がミニマルフレーズ)
おすすめポイント
- 単語のヒット率
- 記憶に定着しやすいミニマルフレーズ
ターゲットと同様に英語に自信がない人は「システム英単語Basic」からはじめてください。
英単語とその単語が使われている英文が収録されています。単語を英文中で理解するという単語学習の王道なのですが、いかんせん収録されている英文が難しい。さすがZ-KAI。他の出版社との差別化のために敢えて難しくしているのでしょうか。正直、収録されている英文が読めるようであれば、そもそも単語力にそこまで苦労していない人だと思います。英語が得意な人向けの一冊でしょうか。
単語と英文をセットで勉強したい人には『英単語ターゲット1900』と『英文で覚える英単語ターゲットReading』の2冊を使うのをおすすめ。
ポイント
見出し単語が収録されて英文
入門編ですが、決して簡単ではありません。
番外編
鉄緑会東大英単語熟語鉄壁
収録されている単語数やレベルはさすがの鉄緑会です。イラストをふんだんに用いた解説を読めば単語のイメージや用法の理解が深まります。難関校受験者向けです。個人的には上記の3冊のいずれかを完璧に仕上げた後は英文をたくさん読んでそこで出会う単語を覚える方が良いと思っています。
おすすめポイント
- さすがの難関大向けの単語数とレベルをカバー
- イメージしやすい単語の解説
夢を叶える英単語新ユメタン1大学合格必須レベル・新ユメタン2難関大学合格必須レベル
この2冊で2000語レベルです。ただし、収録単語のヒット率は断然上記3冊に劣るという印象です。日本語→英語のCDを使ったクイックリスポンスの暗記法は非常におすすめ。この暗記法は単語学習の王道だと個人的には思っています。
おすすめポイント
日本語→英語のクイックリスポンスの暗記法
でる順パス単英検準2級・2級
大学受験用に用いている人はすくないと思いますが、収録されている単語が非常に秀逸です。高校生で読む英文でよく出る単語や熟語が収録されています。大学受験用にも使える名著だと個人的には思っています。
おすすめポイント
見出し英単語と英熟語の実用性
学校で一括購入した単語帳は?
学校で単語帳を一括購入している人もいると思います。もちろん学校で指定された単語帳でもOKなんです。ただし、入門レベルの単語帳では不十分です。学校の指定の進度で満足することなく、独学で先に先に覚えて行きましょう。
【覚えたら忘れない】正しい英単語の覚え方
もっとも大事なポイントは
スピード×繰り返す
「1日10単語を確実に覚える」よりも、「1日100~200単語を繰り返して覚える」のやり方を実践しましょう。というのも、人は繰り返し何度も目にしたもののほうが記憶に定着するからなんです。
私が教えた生徒にも単語を覚えるのが苦手という生徒がいました。しかし、実際は「英単語が覚えられない」というよりも「覚えた英単語をすぐに忘れてしまう」のです。これから解説する覚え方を繰り返してください。確実に英単語が定着していきますよ。
例えば、『英単語ターゲット1900』を1日10個ずつ覚えると190日かかります。190日後にはどれだけの単語を覚えていると思いますか?
1日100~200語を覚えます。単語を発音して意味を想起する。これだけです。このやり方だと100~200語はすぐにこなせます。時間が許す限り100~200語の単語の発音と意味の想起を繰り返しましょう。100語なら19日、200語なら約10日で1周できます。1周目が終われば2周目、2周目が終われば3周目と繰り返すと1~2ヶ月で3周繰り返すことができます。3周しても覚えられない単語はノートに書き出すなどして覚えると効率がよくなります。
この方法だと1~2ヶ月で『英単語ターゲット1900』をマスターできます。これで成績が上がるのだからやらない手はないですよね。
【ステップ1】
1日100~200単語を発音して意味を頭で想起します。ここで単語の意味を覚えましょう。忘れることを心配する必要はありません。時間が許す限り繰り返しましょう。
【ステップ2】
テキストを1周しましょう。2周目、3周目と同様に繰り返しましょう。
【ステップ3】
3周程度繰り返して覚えられない単語はノートに書き出して覚えましょう。
【ステップ4】
【ステップ1】~【ステップ3】までを忘れないように定期的に繰り返して記憶をより定着させましょう。
さらに意識して欲しいポイントを解説します。
発音する
アウトプットする
発音する!
ローマ字読みで覚えていませんか?例えば”Monday”を”モンディ”と読んだりすることです。あるいは"Thursday"は読めないので覚えにくいと感じたりしませんか。極端な例かもしれませんが、読めない単語は覚えられませんし、聞き取れません。音声を聞いて発音しながら覚えるのが鉄則です。
アウトプットする!
覚えるよりも、思い出すことで記憶が定着していきます。つまり、アウトプット(使う、思い出す)を意識するのが大事です。2通りのアウトプットをしましょう。英語を言う(発音)する。そして英語を書く(スペル)の両方をアウトプットすることで記憶が定着します。
おわりに
今回は『高校生向けのおすすめ英単語帳』をランキング形式で紹介しました。おすすめ3冊のうちの1冊を完璧に覚えたらまちがいなく英文が読めるようになっているはずです。入試までに覚えると思わずに、できるだけ早く覚えるようにしましょう。単語を覚えてしまうとその後の英語学習がグッと楽になります。