目次
はじめに
サッカーをしながら中学受験を目指す家庭も多いと思います。我が家もそうでした。
中学受験とサッカーを両立していると、「サッカーを続けながら難関校に合格しました。」のような話を耳にすることになります。
その度に、「ウチの子にもできるかも。」と胸を躍らせるものです。
ついついレアケースに希望を見いだしてしまいがちです。
残念ながら現実はそんなに甘くはない。
今回は、我が家の経験に基づいて、中学受験を目指すにあたって、いつサッカーをやめるべきかを考えていこうと思います。
こんな人におススメ
- サッカーをしながら中学受験を目指すお子さんをもつ家庭。
- 中学受験のためにサッカーをやめる時期を知りたい。
記事を書いたのはこんな人
- 子供はサッカーをしながら中学受験をして、第一志望校から合格を頂きました。
- 子供は中高一貫校に通いながら外部クラブチームでサッカーをしています。
- ほそぼそとですが??文武両道を目指しています。
詳しいプロフィールはこちらから。
サッカーをやめるべきタイミング
結論から言うと、「人それぞれ」ということになると思います。
そうなんですよ。
答えになっていないようですが、学力や志望校が人それぞれ違うので、一概には言えないというのが正確かもしれません。
ただし、「何がなんでも〇〇中」のように難関中学を目指すのであれば、やっぱりサッカーをやめて受験に専念する方が得策です。
塾にもよりますが、小5からは授業数も増え、宿題や模試も増えてくることになるので、この辺りがタイミングかと思います。
よくわかります。長男も「絶対にサッカーを止めたくない。」と言っていました。
一方で、「打ち込んでいるものを応援したい」(ある程度の行ける中学校に行ってくれればそれで良い)と思うのであれば、答えは違ってきます。
そこで、我が家で決めていたのは、「早くて小6の4月、遅くとも10月(全日予選終了後)でサッカーをやめる。4月以降は子供の様子で判断する。」というものでした。
サッカーをやめる決断をする方針
早くて小6の4月、遅くとも10月(全日予選終了後)でサッカーをやめる。4月以降は子供の様子で判断する
この方針は小3春休みから通塾を決めたときにはある程度は決めていました。
実際に小6になった段階で、サッカーを一時辞めることは覚悟をして、サッカーと中学受験の両立をスタートしました。
それ以降、子供と話をしながら、親子で納得して小6を迎えることに。子供には、小6までは両立(ある程度サッカー優先)し、小6の4月からは様子を見て判断。全日予選終了後には一旦サッカーを止める。このことには納得していたようです。
さて、小6の4月以降で、サッカーを一時やめる判断基準は次の通りです。
サッカーをやめる判断基準
- 宿題はこなせているか(忙しすぎないか)
- 成績は下がっていないか(勉強についていけているか)
- 機嫌はいいか(ストレスを抱えていないか)
ある程度、納得できる学校に合格しないと、結局どちらも中途半端になってしまうので、ここからの判断は躊躇しないようにしました。
長男の中学受験とサッカーの両立を振り返る
長男の中学時代
まずは、長男の中学時代を紹介します
無事に、第一志望の地元の中高一貫校に進学。
一応、地元ではトップ校なんです。それでも、九州地区では、久留米附設、ラサールなどの難関中学校を除いて、少子化の影響でボーダーラインがかなり下がっています。
地方では附設・ラサールと長男の学校とではレベル差が大きく、各偏差値帯に私立中学校がレイヤーで存在しないというのが現状です。つまり、難関校以外は合格しやすい。こうした現状がサッカーと受験の両立を決断した背景にはあります。
この辺りの事情は、中学受験生が多い関東圏や関西圏とは実情が異なることを理解して下さい。
中学進学後をサッカーはハイレベルなサッカーを求めて外部クラブチームに入団。地元のエース級が集う強豪街クラブチームです。
さて、そんな長男がサッカーと中学受験を両立した先に手に入れたものはというと、成績はなんとか現状維持。医学部へ進学したいとビックマウスを発揮しています。ポジティブに考えれば余力はたっぷりで、サッカーとの両立で養った集中力と体力で高校からブーストをかけるのを期待しています。
一方、サッカーは強豪街クラブチームで補欠。チームは全国大会まであと2勝のところまで勝ち上がりましたが、本人は出場時間は0分。こんなはずではなかった(涙)のですが、ハイレベルなサッカーをそれなりに満喫した様子。高校からは部活に入ってマイペースでサッカーを続ける予定です。
高校受験がないのでサッカーも全力でできたし、中高一貫校の先取りカリキュラムを利用して勉強もそれなりに順調。中学受験をしてホントによかったと親子で思っています。
長男の中学受験とサッカーの両立を振り返る
そうですよね。
ここからは長男の両立の様子を時系列で振り返りながら紹介します。
小4の4月~小5の3月まで
塾にマイペースでかよいながら、サッカーと両立。
小6の4月~7月
この段階では成績は悪くはなく、志望校の判定もAまたはB判定。宿題もこなせている様子。
サッカー優先のスケジュールでストレスも大丈夫そう。
小4から通塾をしていたアドバンテージと周囲がまだまだエンジンがかかっていない状況もあり、この段階では両立可能と判断しました。
1週間のスケジュール
- 【月】 OFF
- 【火】 17:30~21:30 塾
- 【水】 17:00~18:30 サッカー
- 【木】 17:00~18:30 サッカー → 18:30~21:30 塾(遅れて塾に登校・グランドと塾が近かったので急いでハシゴ)
- 【金】 17:00~18:30 サッカー
- 【土・日】 時間不定 サッカー(土曜日に模試があるときは模試終了後にサッカーに参加)
この時期はまだまだサッカーをしっかりしていたんです。
夏休み
夏期講習がある日のスケジュール
- 13:00~17:00 夏期講習
- 17:00~18:30 サッカー(講習が終わってから遅れてサッカーに参加)
小6の9月
夏休み終了後の模試で成績が低下しました。特に理社の勉強が間に合っていないのが明らかで、志望校の判定もD判定。2学期からは塾優先のスケジュールに変更して、10月の全日予選終了後にサッカーを一時中断するのを決断しました。
本人なりにも危機感を感じていたようで、この決断には納得しているようです。
1週間のスケジュール
- 【月】 OFF
- 【火】 17:30~21:30 塾
- 【水】 17:00~18:30 サッカー
- 【木】 17:30~21:30 塾
- 【金】 17:00~18:30 サッカー
- 【土】 13:00~17:00 塾(公式戦以外は塾優先)
- 【日】 時間不定 サッカー
小6の10月(全日予選終了後)~入試
1週間のスケジュール
- 【月】 勉強
- 【火】 17:30~21:30 塾
- 【水】 勉強
- 【木】 17:30~21:30 塾
- 【金】 勉強
- 【土】 13:00~17:00 塾(公式戦以外は塾優先)
- 【日】 勉強
この時期からは勉強に集中して成績も順調に回復しました。12月の模試で第一志望校がA判定になり、無事に合格をいただくことができました。
九州地方の入試は1月で日程が終了するので、2月からは無事にサッカーに復帰して、のびのびとサッカーを楽しむことができました。
サッカーと受験を両立してみての気づき
一見順調のようですが、実は紆余曲折を経ています。最大の転機は小5からの転塾。
当初、九州最王手のA塾に入塾しましたが、地元密着のB塾に転塾しました。
理由は、A塾のレベルについていけなかったことです。A塾ではクラス編成試験があり、成績によってクラスが移動するシステムになっています。
親は小6までは下のクラスでマイペースで通塾したらいいと言っていたのですが、本人は納得できず。B塾のレベルとペースだと両立が可能だったようです。
また、B塾は自宅から近く移動の負担がなかったのも好都合でした。
実際に、附設・ラサールを目指すのならA塾が必須ですが、地元の学校だとB塾のペースで十分でした。詳細はこちらの記事で紹介しています。
- スケジュール調整が肝心
- 所属チームが強豪チームはNG
- スクールという選択肢も検討の余地あり
- ジュニアユースチームのセレクションは完全にあきらめた
- サッカーから離れる経験も時には必要
最大のキモは塾とサッカーチームのスケジュール調整
塾とチームのスケジュール調整は苦労します。でも、ここを乗り越えないと絶対に両立はできません。
この点は我が家はラッキーでした。
長男のサッカー少年団は時間の融通の効く(自営業)熱心な指導者のおかげで、月曜日のオフ以外は毎日練習がありました。おかげで、塾のある曜日は練習を休んでも十分な練習時間を確保することができました。練習曜日が固定されているクラブチームでは塾とのスケジュールが被ってしまったと思われます。
スケジュール調整の壁を乗り越えないことには何もはじまりません。
また、練習場所と塾がいずれも自宅から近く移動時間がかからなかったことも効率よく両立できた要因です。
強豪チームはNG
長男は所属チームでは主力選手でした。また、低学年から所属していたこともあり、指導者からの信頼も得ており、塾で練習を休むことも了承してもらっていました。
強豪クラブチームなどでは試合に出られないことも十分に起こりえたと思います。
また、強豪チームでレギュラー争いなどしていたらサッカーと勉強のプレッシャーが大きかったことは容易に想像できます。
スクールという選択肢もあり
ある程度割り切って試合は諦めるという選択も検討しましょう。
チームで活動すると週末の試合で忙しくなります。試合があるとレギュラー争いや勝負に負けたくないなどの競争が生まれどうしてもプレッシャーも強くなります。
週末の拘束時間は待ち時間を含めると長くなりがちです。また、週末の模試や学校見学会などとの兼ね合いも難しくなります。
試合のないスクールなどでサッカーをするのも十分に検討の余地があります。サッカーで上を目指すのでなければ、この時期の技術力の差は長い目でみれば誤差の範囲だと振り返ってみると思います。
ジュニアユースのセレクションは完全に諦めた
夏休み以降から始まるジュニアユースチームのセレクションは最初から完全に諦めました。中学受験とセレクチョンを掛け持ちすると流石にストレス過多だと思ったからです。2月の受験が終わってからでも間に合うクラブチームに入団しました。
サッカーから離れる経験も必要
我が家では高校から勉強優先にシフトする予定です。サッカーから離れることで自分の能力を客観視できます。もっともっと上を、強豪チームを、あいつにはまけられない・・・などなど、サッカー沼にはまっていませんか?今となっては、一度サッカーから離れた経験があるから勉強優先にスムーズにシフトできたとも思います。
まとめ
いかがだったでしょうか?
我が家の経験をまとめてみました。
振り返ってみると、親子で納得できる方針を共有することが、何よりだと思いました。
長男はジュニア時代は強豪クラブチームで苦しみ、3年間補欠で過ごしました。そして、高校からは部活で主力選手としてサッカーを続けています。
サッカーのレベルには大きな差はありますが、試合にでるのが何よりも楽しいものです。
受験で一時サッカーから離れてもレベルを問わなければサッカーを続けることができます。自分のレベルで楽しくサッカーをするのも、サッカーの楽しみ方としては十分に価値のあるものだと思いました。
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中学受験には色々な形があります。何がなんでも志望校合格を目指す「ガチ中学受験」だけではありません。「色々な経験が必要な小学生時代に勉強だけに打ち込むのも・・」と考えるのも不思議ではないですよね。6年生からの1年間だけ受験勉強をする「ゆる中学受験」を選ぶ家庭も増えています。偏差値以外にも目を向ければ我が子に合う学校はたくさんあります。サッカーも本気に勉強もがんばりたい。そんな文武両道を目指すサッカー少年に合った中高一貫校もみつかるかもしれませんよ。
当ブログではサッカーと勉強の両立をテーマに情報発信をしています。長男の経験をもとにした記事を書いています。興味を持っていただければ他の記事もチェックしてみてください!
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口コミを紹介
授業動画が15分前後と短く、最後の確認問題までやっても30分ほどで終了するため、登校前や下校後~習い事までのスキマ時間に学習できます。「授業が分かりやすいから、スタサプをやりたい!」と積極的に机に向かうようになり、正直、親の私がびっくりしています。約2,000円/月で4教科学べるので、塾に通っていた時よりも5,000円/月コストダウンできたのが嬉しい。
スタディサプリなら、難しい単元は理解できるまで繰り返し授業を見れるのがメリット。恥ずかしくて先生に質問できない娘にはピッタリでした。塾に比べると基礎コースは簡単すぎるかも。積極的に学習するようになりましたが、塾のように曜日と時間が決まっていないため親の声かけが必要な時もあります。
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スタサプの評価をまとめてみると
メリット
- 授業動画のクオリティーが高くわかりやすい
- いつでもどこでも何度でもわかるまで視聴できて便利
- 塾などに比べると圧倒的にコスパが良い
デメリット
- 強制力がないので意志が弱いとサボりがち。主体性が必要
こんなところでしょうか。14日間無料体験があるのでまずは体験してみるのがオススメです。
使い方は色々で、先取り学習用や授業の復習用に活用できます。
映像授業を上手く活用すれば、効率よく学習できます。我が家もスタサプを使って勉強とサッカーの両立を進めてきました。
受験まで時間が限られていることを考えると、悩んでいるのがもったいない気がします。まずは試してみてください。