サッカー×高校入試

クラブチーム所属サッカー中学生の高校受験のリアル【体験談】

はじめに

ロクバン
当ブログではサッカー少年の文武両道をテーマにしています。

上を目指す覚悟の選手はサッカーを頑張るだけです。高い壁を乗り越えて行くしかありません。

悩ましいのが、サッカーも勉強もという(我が家と同じ)文武両道組でしょうか?サッカーも充実させつつ勉強もとなると難易度は高くなります。

ほとんどの選手がすこしづつサッカーとの付き合い方に折り合いをつけていくものです。そんな中でも、勉強もしっかり取り組んでおくと将来の選択肢が広がります。

長男はジュニアユースは強豪チームに所属しましたが、見事に分厚い壁に跳ね返されてしまいました。高校では自分のレベルでサッカーを続けながら文武両道を実践しています。(成果はマダマダですが…)

今回の記事では長男のクラブチーム所属選手の実話を紹介します

数選手の高校受験の様子のノンフィクション解説です。サッカー少年の勉強の大切さを力説するコンセプトが故に、多分に辛口(+失礼)な表現が多分に含まることをご容赦ください。それでも現実は厳しいということをお伝えしたいのです。(大きなお世話か??)

小学校から(早い人は幼稚園から)始めたサッカー。中学を卒業する頃には9年近くサッカーすることになります。「将来の夢はサッカー選手!」と小学生の頃は無邪気に思えたものですが、中学生にもなるとそういう訳にはいきません。

長男もまさにそう。レギュラー争いの高い壁に弾き返され続け…。補欠のまま最後の公式戦を迎えました(涙)。高いレベルのサッカーとは一旦お別れ。高校からは部活でサッカーを続けることになります。

ここからは、徐々に勉強>サッカーになっていくのでしょう。寂しいような・・・ホッとするような・・・。複雑な心境です。

長男のジュニアユース時代補欠ストーリーは別記事で紹介しています。どうぞ参考にして下さい。

さて、長男のチームメイトもサッカーと勉強の兼ね合いで苦労しました。サッカーで憧れの高校からスカウトが来ればよいのでしょうが、そんなに甘い世界ではありません。志望校のランクを下げるのか、勉強も頑張るのか、頭を悩ます場面は必ず訪れるものです。

今回の記事ではそれぞれの選手の高校受験のリアルを紹介します。

この記事を書いたのはこんな人

 ロクバン

  • 現在、中高一貫校の英語教師。この間、サッカー部顧問の経験あり。
  • 九州地方在住の二児の父親。
  • 長男は中高一貫校に通いながら強豪クラブチームに入団するも、補欠を経験。ビッグマウスですが、医学進学を目指して奮闘中。
  • 長男のサッカーと勉強の両立をサポートする中で得た、知識や経験を情報発信。
  • サッカー少年達が勉強の大切さに気づき、勉強を頑張るのを応援することを(大げさですが)このブログのミッションとしています。




 

サッカー中学生の受験をノンフィクション解説

 

サッカーも勉強も頑張りたい、Aくんの場合

まずはAくん。

Aくんは、中学入学当初、学区4番手の県立A高校(偏差値55・サッカー県3部)の進学を希望。

サッカーも頑張りつつ、ある程度のレベルの大学に進学したい。サッカーと勉強の両立を目指すパターンです。このような考えのご家庭が一番多いのではないでしょうか?

サッカーの技術はクラブ内では標準レベル。それでも、フィジカルの弱さや性格の優しさが災いしてか、なかなか頭角を現せません。公式戦ではベンチ外が続き、遠征やカップ戦のメンバーからも外れ、悔しい思いをしています。

それでも週5日はサッカー。平日は21:30に帰宅、休日は終日練習試合とサッカー中心の忙しい日々です。ウカウカしていると、学習時間を確保するのも困難に…、という状況になります。

中学校入学以来、成績は下がり続け、中3夏休みの段階で、学力レベルは学区6番手の県立B高校(偏差値51・サッカー県3部)に。というか、クラブチームでサッカーをしていると、余程、本人の意識が高いか、親の強力な監視がないと、成績を維持するのは至難の業なのです。

勉強とサッカーの両立という強い覚悟をもたないと成績低下はもはや避けられません。

中3からは志望校を学区5番手の県立C高校(偏差値53・サッカー県2部)と定めているようですが、現実はそんなに甘くはありません。

夏休み以降もクラブチームでの活動を続けていて、練習がオフの平日2回に個別指導塾で勉強をしています。当初は、11月の高円宮杯予選まではサッカーを続け、そこで一旦休部して受験に備える計画のようでした。しかし、その時点で入試まで残り4ヶ月程度。ここからどこまで学力を上げれるかは未知数と言わざるを得ません。(オイオイ、一旦、休部して勉強に専念した方がよいのでは?と他人事ながら心配になるのですが・・。)

幸いにも県立C高校の練習会で推薦での獲得の意向をもらい、サッカーの活動を続けながら推薦入試を目指すことになりました。

さて、部活組は7月末に部活を引退して勉強に専念しています。そこからブーストして成績を上げてきますから、サッカー推薦を得られなかった場合は県立C高校は危ないという事態にもなりかねないのです。ホント、笑い事ではありません。

結果的には県立C高校に推薦入試で合格することができました。サッカー部は県2部リーグに所属しており、学区の県立高校では強豪の部類です。高校では大学進学を視野に入れて、サッカーと勉強の両立に励んでいます。

当初の志望校の県立A高校はサッカー推薦の枠がないので、学力試験で合格しなければいけません。クラブチームで活動しながら学力試験をクリアするのは困難だと言わざるを得ませんね。

ここで、私たちの地区の高校の学力レベルの話を少し。

元々の志望校のA高校は、大半の生徒が大学に進学。学年の約40%が地方国公立大学に合格するなど、大学進学の実績は申し分ありません。(私たちの地域では国立大学至上主義が色濃く。首都圏とは事情と相違あり)一方で、C高校になると、学年の約30%が4年制大学へ進学しますが、ほとんどはボーダーフリー大学(失礼)に。残りは短大や専門学校へ。大学進学を目標にするのであればやや物足りないとういうのが地域での評価です。

Aくんの場合、中学入学当初は大学進学を見据えていたので、もう少し勉強にこだわった方が良いのではと(勝手ながらに)思っていました。この辺りの考え方は家庭によって様々ですね。

Aくんはサッカー中心の生活を送り、成績が下降した典型パターンです。志望校のランクを下げれば下げるほど、成績が下がりがちのは「入試あるある」でもあるし、11月までサッカーと並行しながら勉強し、入試に臨むのは決して低いハードルではありません。

仮にサッカー推薦ももらえず一般入試を受けるとなると、B高校合格も決して安パイとは言えないのかも知れません。(辛口で失礼しました)

Aくんのように、サッカーも充実させ、大学入試(つまりそれなりの進学校への高校進学)を目指すとなると、ぐっとハードルが上がるのが実情です。

確かにサッカーしながら成績上位を維持する選手はいます。それでもごく一部の選手で、そうした選手は小学校の頃からしっかりとした考え方や習慣を身につけているものです。(実際に長男のクラブチームで2名の選手が県立トップ校を志望校にしています。すでにサッカーの活動をセーブして受験勉強を優先に切り替えています。)

塾と両立可能で、引退時期も明確な部活の方が受験とのサッカーの両立は容易です。実際に部活組のほとんどは引退と同時に受験に専念して、流れに乗りやすいですよね。

一方でクラブチームはサッカーでの進学がデフォルト。ほとんどの選手が卒業までサッカー中心の生活を送ります。こうした環境の中で自分だけ受験に専念するにはそれ相応の強い意志が必要です。

サッカーも勉強もしっかりこなした、Bくんの場合

Bくんは中学校入学時からサッカー優先の高校進学を考えていました。レギュラーを奪うには至りませんが、コンスタントにベンチ入りして公式戦の出場時間を順調に伸ばしています。

さて、そんなBくんですが、周囲に流されず、どんな状況でも自分の実力を発揮することができます。中学校生活もしっかりと取り組めているようで、ある程度の成績はキープできていました。

志望校は中学入学当初から私立D高校(偏差値52・サッカープリンスリーグ)を志望し、学力的にも十分狙える位置をキープしています。D高校が難しい場合、私立E高校(偏差値42・サッカー県1部)を視野に。夏休み前の段階でD高校とE高校の2校までに絞り込めたようです。

D高校・E高校ともに練習会に参加したが、どちらからもサッカー推薦には至りませんでした。

強豪高校ではサッカー推薦組に比べて一般受験組は指導者の目に止まりにくい(下のカテゴリーからスタートする)など、レギュラーを奪うのは厳しい道のりです。もちろん、一般受験組からレギュラーを勝ち取ったサクセスストーリーはあるものですが…。

この時点で両親は県立B高校(偏差値53・サッカー県2部)を希望したようですが、本人はサッカーで勝負をしたいということで、私立E高校に進学を決めました。

Bくんは、しっかりとサッカーと勉強を両立していたおかげで、サッカー推薦をもらえなくても多くの学校から志望校を選ぶことができました。きちんと勉強に取り組み、選択の幅を広げた好例と言えるでしょう。

勉強をおろそかにした、Cくんの場合

Cくんはサッカー強豪高校への進学を希望。チームでも主力選手としてポジションをしっかりと掴んでいます。

高校選手権出場を目指して私立D高校(偏差値52・サッカープリンスリーグ)を第一志望校に。練習会に参加するも、残念ながらサッカー推薦は得られませんでした。学力で私立D高校を目指すには、Cくんの成績では厳しく、実際に評定1の教科もあるようです。

通学圏内の準強豪高校はいずれも県1部リーグに所属していますが、現実的には全国大会を目指すには実力不足です。Cくんの学力を考えるといずれも学力不問のFラン高校しか選択肢には残りません。(失礼な言い方ですみません)

結局、県外まで選択肢を広げて、サッカー推薦を得られた高校に進学することになりました。進学先は、新興高校で現在は県2部リーグ所属です。来シーズンは1部リーグ参入が濃厚ですが、全国大会の壁はまだまだ高そうです。

強豪クラブチームの主力選手でもあっても、サッカーで上を目指すのは簡単ではありません。ある程度の学力があればサッカー推薦でなくても、学力試験で志望校合格を手にすることが出来ますが、勉強を疎かにしていると選択肢が狭まってしまうのです。

 

我が家の体験談

勉強せずに家でダラダラしているのを目にすると、「勉強しなさい。」とついつい言いたくなりませんか?

私は言いたくなります。(苦笑)

でも、「勉強しなさい。」と言われても、「はい、わかりました。」なんて絶対にならないですよね。

「うるせぇ」と謎に切れられて、雰囲気が悪くなるのがオチです。(我が家も何度も経験しています)

親以外の誰かに、「勉強しなさい。」と言ってもらいたいし、なんなら、噛みつかれて欲しいくらいに思いませんか?

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参考記事忙しいサッカー中学生でもオンラインなら利用できる!おすすめのオンライン個別指導を徹底的に紹介しています。

お子さんはサッカーと勉強の両立はできていますか?お子さんがサッカーばかりで全く勉強しないとお悩みの方には是非こちらの記事を読んでいただきたいです。サッカー少年が勉強をはじめるようになる関わり方を紹介しています!

 

まとめ

サッカーで上を目指すのは決してたやすいものではありません。

強豪チームに所属しているからと言って誰もが強豪校にサッカー推薦で行ける訳ではありません。また、サッカーだけに夢中になり、勉強を疎かにしていると選択肢を極端に狭めてしまう事態にもなりかねないのです。

メモ

長男のサッカー仲間をみていると、ユース年代でプレミア・プリンス所属チームでレギュラーを目指せる選手は小学校時点で県トレに選出され、ジュニアユースの段階でU18でプレミア・プリンスリーグに所属するJ下部チームか強豪中高一貫校に入団を決めている選手が多いです。また、あくまでも個人的感覚ですが、ジュニアユース時代では地域リーグ・県1部リーグチームのエース級がプレミア・プリンスリーグのレギュラー争いをするレベルだと思いました。

参考記事長男のサッカー仲間の小学時代県トレ選手のその後を紹介しています。

もちろんジュニアユースやユースで頭角を表す選手は当然います。高いレベルのチームを目指すことが決して悪いのではありません。それでも勉強を疎かにしている、サッカーの実力ではなく、学力のせいで憧れの高校を諦めなければならないなんてことに。

サッカー人口が増え、強豪校で育成や環境、進学実績の良い学校は人気になり、結果的に偏差値が高くなります。私たちの県の強豪2校(プレミア・プリンスリーグ所属)は学校自体が人気で偏差値も高いです。自分が望んだ環境で悔いなくサッカーを続けるためにもしっかりと勉強を取り組んで欲しいです。

おしまい。

(個人的見解が多分に含まれますのでご理解ください)

ロクバン
当ブログではサッカー少年の文武両道を応援しています。忙しいサッカー少年の参考になれば嬉しいです。

有力選手はサッカーの実力だけで道が開けるのかもしれませんが、大半の選手にとってはそれほど甘い世界ではありません。サッカーだけでなく学力(内申点)をアップさせることで高校の選択肢が大きく広がります。

なぜなら、サッカー推薦であっても、学校の成績(内申点)の基準を満たさなければいけないからです。実際に学力不足が原因で、志望校をあきらめて、学力不問のサッカー準強豪校に進学した選手をたくさん見てきました。

さて、そんな大事な内申点ですが、どのように算出され、どうすれば上がるのか、わかりにくいと思いませんか?「先生にゴマをすったらいいでしょ?」とうがった見方をしてしまいがちですが、そんなことはありません。授業で要求されることをきちんとこなしていくと自然と内申点が上がっていきます。内申点が上がることで受験が有利になるので頑張りましょう。内申点の上げ方を体系的に解説した本は少ないのですが、『高校受験「内申点」を90日でアップさせる本』では内申点の上げ方をわかりやすく解説しています。参考にしてみてください。


 

ロクバン
サッカー少年たちの勉強は順調ですか?

 




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