目次
はじめに
さて、今回の記事では『サッカー推薦をメインに高校進学を目指す人のための高校入試スケジュール』を詳しく解説します。
サッカー推薦だけでなく、一般入試など入試形態はさまざまです。
いつから準備をはじめたらいいのか?どうやって準備したらいいのか?
入試の流れをしっかりと理解して、余裕を持って入試準備を進められたら安心ですよね。
この記事を書いた人はこんな人
サッカーで進学を目指す選手の高校受験スケジュール
推薦入試や一般入試などスケジュールを紹介します。
長男は九州リーグ所属のクラブチームに所属。私たちの地域のスケジュールです。地域ごとで多少の違いがあるのは理解してください。
スケジュール
2年生~3年夏休み
(サッカー)有力選手のスカウト(公式戦・トレセン・指導者同士の情報交換など)
3年生5月~6月頃
高校入試日程の発表
3年生6月下旬~7月頃
1学期期末考査
3年生7月下旬~8月
三者面談 (サッカー)クラブチームの三者面談
夏休み~11月
学校説明会 (サッカー)練習会・高校とのTRMにて競技力審査
3年生11月
2学期期末考査・内申点確認・三者面談→志望校決定
3年生11月下旬~12月頃
中学校推薦選考会議→推薦出願確定
3年生1月中旬
(私立)専願・推薦入試 (公立)特色化選抜
3年生1月下旬
(私立)一般入学試験
3年生2月上旬
(公立)推薦入試
3年生3月
(公立)一般入学試験
次からはサッカー関連のスケジュールと学校(学力)関連のスケジュールを並行して確認していきましょう。
サッカー関連【スカウト・練習会など】のスケジュール
サッカー関連のスケジュールです。高校からスカウトなどの声がかかるタイミングや練習会などのタイミングを確認しましょう。
【期間】2年生後半から3年生10月頃
高校側が選手の力量をチェックしてスカウトする期間です。スカウトの流れは大きく3つあります。
ポイント
- 公式戦やトレセンなどでの活躍が目にとまりスカウト
- 高校との練習試合や練習会で評価されてスカウト
- 中学校(あるいはクラブチーム)から高校に問い合わせて練習視察などで技量を確認されてスカウト
有力選手ば早い段階(中3夏休みまで)で高校のスカウトの目に止まります。
公式戦・トレセンなどの活動を通じて有力選手はリストアップされています。J下部・強豪高校はしっかりと情報をつかんでいるものです。
しかし、この段階でスカウトされるのは一部の選手に限られます。
多くの選手は3年の夏休み頃から始まる高校との練習試合や練習会でアピールしましょう。技量を評価されればスカウトに至ります。新チームに移行する頃からクラブチームや強豪中学校では高校との練習試合が組まれます。実際に長男のチームも中2の3学期から中3の1学期頃に多くの高校と練習試合をしました。また、夏休み以降から高校が練習会を実施します。
練習試合や練習会はチームの実績や指導者と高校のつながりなどによって行われます。実績のあるチームが有利なのは否定できません。
高校が練習会を一般向けに実施することもあります。日程をチェックして、気になる高校の練習会には積極的に参加しましょう。但し、入学する気が全くない高校の練習会にむやみに参加するのはNGです。所属チームや高校に迷惑をかけることにもなりかねません。
メモ
高校側にもスポーツ推薦で獲得する人数の定員があります。また、複数の選手に声をかけて人数の調整をしています。高校側の事情も考慮しておかなければなりません。
同時にこの機会を利用して、高校のレベル・施設・育成方針・雰囲気などをチェックして志望校を絞りこんでいくことになります。
この段階でもスカウトがない場合は所属チーム(クラブチームや部活)から高校へ打診することもあります。
所属チームの指導者に志望校を伝えてみましょう。関係の深いチームなら、高校側に打診してくれる場合もあるかもしれません。この場合は、練習などを視察してもらい力量を評価されてスカウトに至るケースもあります。
こうしたスカウトの動きは10月頃まで続きます。
【期間】3年生9月~11月頃
スカウト活動で力量が認められた選手は高校側から中学校(あるいはクラブチーム)へサッカー推薦での獲得の意向が伝えられます。その時に推薦基準(出願するための必要な条件)や入学条件(合格後の待遇など)などが提示されます。
推薦基準
- 内申点
- 入学の意思
- 中学校長からの推薦
メモ
【推薦基準(出願条件)の例】
『生徒指導上の問題がなく、心身ともに健康な生徒。評定「1」がなく在学中学校校長が推薦に値すると認めた生徒』
生徒指導面で問題があったり、評定「1」がある生徒は推薦基準を満たさないことがあるので注意しましょう。学力不問高校では評定は問わない学校もあります。
それぞれ個別に説明します。
内申点
9教科を5段階で評価したものの合計点です。9教科×5段階評価=45点満点になります。内申点の基準は高校によって違います。高校によっては内申点の基準がなく、学力を一切問わない学校もあります。
参考記事【高校入試】推薦入試対策に必須!志望校に合格したけりゃ内申点あげろ!
メモ
内申点を上げるには学校の定期考査が大事になります。定期考査で高得点をとるのが内申点アップには不可欠です。定期テストの成績がイマイチな人は早めの対策を。遅くなればなるほど立て直すのは大変です。
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入学の意思
ほとんどの場合、合格したら入学を確約すること(つまり第一志望校である)が条件に含まれます。従って、複数の学校を出願することができません。合格=入学ということで、高校側も選手獲得の見通しが立ちます。選手は合格を得て、高校は入学確約を得る、win-winの関係で成り立つ制度です。
中学校長からの推薦
中学校での生活態度が評価され、推薦に値する人物かどうかが評価されます。いくらサッカーの実力が評価されても、中学校長の推薦をもらえなければ出願できません。欠席や遅刻が多い、学校生活に問題がある場合などは中学校長の推薦をもらえないという事態にも。普段の学校生活もきちんと送っておくことが大切です。
【入学条件】
私立高校では合格を入試前に確約する場合があります。公立高校ではサッカー推薦での獲得の意思が強い場合でも合格を確約することはありません。推薦入試の結果で合否が判定されます。さらに入学金や授業料の免除など金銭面の条件も提示されます。
学力関連【定期考査・推薦会議・(推薦・一般)入試など】のスケジュール
サッカーだけでなく学力も志望校合格には大切です。学習関係のスケジュールを確認しましょう。
【期間】3年生1学期
5月中旬に中間考査、7月上旬に期末考査があります。内申点を左右する大切な試験です。また、模擬試験を受けて自分の偏差値を把握しておきましょう。
【期間】3年生夏休み~2学期
各高校で学校見学会が行われます。部活だけでなく学校全体の校風や雰囲気をしっかりと確認して納得した志望校を決定しましょう。志望校が固まると勉強にもサッカーにもモチベーションが高まります。
この時期までに志望校を絞り込んでいることでしょう。ここからは具体的な入試スケジュールになります。
【期間】3年生11月~12月頃 / 推薦選考会議・三者面談
2学期の通知表の評価によって内申点が確定します。
内申点は3年間の平均の場合と3年生だけの場合とがあります。これは公立高校の場合は都道府県、私立高校の場合は学校ごとに違います。自分の地域や学校をチェックしておきまましょう。同時に中学校での生活態度が評価されて、校長推薦をするかどうかが決定します。
内申点の基準を満たし、中学校長からの推薦を得れた生徒は出願資格を満たすことになります。
【期間】3年生1月頃 / 推薦入試・専願入試出願
合格した場合は入学を確約する(つまり第一志望校)条件のため、1校だけ出願することになります。複数高校の推薦入試に出願することはできません。
【期間】3年生1月中旬~下旬 / 推薦入試・専願入試
一般的には私立高校→公立高校の順で推薦入試が行われます。
書類選考(内申点・志望理由書・校長推薦など)と面接と作文で合否が判定されます。一般的には学力試験が行われません。万が一、不合格の場合は一般入試に出願することが可能です。
メモ
私たちの県での実績
【推薦入試】
- 面接(個人 / 集団)
- 作文
- 実技試験
【専願入試】
- 教科試験
上記のような試験内容でした。学校ごとにことなるので注意しましょう。
【期間】3年生1月下旬~2月上旬 / 私立高校入試
私立高校の入試が行われます。
【期間】3年生3月 / 公立高校入試
公立高校入試が行われます。早く進路を確保したいという受験生の意向もあり、多くの生徒が推薦入試や私立高校入試で進学高校を決定しています。卒業式前まで入試が続くので粘り強く入試に臨まなければいけません。
サッカー推薦で進学する上での注意事項
サッカーを3年間続ける覚悟を持つ
サッカー推薦を利用して高校に合格した場合は3年間部活を続けることが条件になります。当然、部活の成果も求められます。部活中心の生活が待っています。
試合に出れない、ケガをする、など、思い通りにならないこともあるかもしれませんが、それでもサッカーを3年間続けるという強い覚悟を持ちましょう。
下調べを入念にする
サッカーのレベル、スタイル、設備などしっかりと調べると思います。その上で学校のこともしっかりと調べてみましょう。校風、行事などだけでなく、進学実績(指定校推薦枠など)をしっかりと調べておくことが大事です。高校卒業後の進路にかかわってきます。
まとめ
サッカーでの高校入試スケジュールを解説しました。
実際の動きが始まるのは中学3年生からですが、事前準備が大事になります。
サッカー関連と学力関連のスケジュールが並行して進んでいきます。3年生の夏休み以降の数ヶ月で志望校を絞り込むことになり、この時期のスケジュールはタイトになります。3年生になる前にある程度の志望校の見通しを持っておくことが大切です。行ける学校ではなく、行きたい学校を持つことでサッカーにも勉強にもモチベーションが上がります。
なによりも早め早めの準備が大切です。スケジュールを理解して見通しを立てて準備をしましょう。何事も準備が大事。憧れの高校に入学できるように頑張りましょう!