目次
はじめに

長男はサッカーと両立しながら中学受験に臨み、無事に第一志望の中高一貫校に合格することができました。中学時代は外部クラブチームでサッカーを本気でがんばり、高校からは勉強に軸足を移しつつ(ビッグマウスで恥ずかしいのですが)医学部進学をめざしています。サッカーと勉強の文武両道を目指してきた中で経験したことを情報発信しています。
今回の記事では、『中学受験とサッカーの両立は可能なのか?どちらかに専念すべきか?』というテーマで我が家の体験談を紹介します。
いきなりですが結論です。
結論
答えはすでに決まっている。後は決断するだけ。

なんだか不親切な解答ですね。
「なんだか納得できない!」と思う方は最後まで読んでみてください。我が家の経験が少しは参考になると思います!
この記事を書いたのはこんな人
- 現在、中高一貫校の英語教師。この間、サッカー部顧問の経験あり。
- 九州地方在住の二児の父親。
- 長男は中高一貫校に通いながら強豪クラブチームに入団するも、補欠を経験。ビッグマウスですが、医学進学を目指して奮闘中。
- 長女は偏差値40台の中高一貫校に入学。系列大学の看護学部進学を目指しています。
- 長男のサッカーと勉強の両立をサポートする中で得た、知識や経験を情報発信。
- サッカー少年達が勉強の大切さに気づき、勉強を頑張るのを応援することを(大げさですが)このブログのミッションとしています。
我が家の中学受験とサッカーの両立体験記。両立に果てに気づいたことは・・・?
我が家の中学受験体験記
無事に第一志望校から合格通知をいただくことができました。結果的にはよかったのですが、紆余曲折の連続でした。中学受験に詳しい方なら「おいっ!」っとツッコミを入れたくなるようなことをしています。途中で転塾(!?)、さらに塾の休会(!?)、などなど。我が家の恥ずかしいストーリーはこちらの記事で紹介しているので興味のある方は参考にしてください。
全ては親の無知(当時はしっかり下調べしたつもりでした!)と見込み違いが原因です。
転塾と塾の休会の原因は?
まず、小3の2月(=中学受験塾のカリキュラムが始まるタイミング)で入塾したA塾から小5に上がるタイミングでB塾に転塾しています。
小4までは週1回だった塾が小5から週3回に増えます。課題やクラス分けテストも増えて、感覚的には2倍くらいの負担になった感覚です。
この時点では長男はサッカー>>>中学受験で、「なんで塾に行かなきゃダメなん?」と不満を持っていました。サッカーの方でもトレセンに選ばれたり、飛び級してU12(六年生チーム)に参加させてもらったりと、やる気満々でした。
最初はなんとか言いくるめていたのですが、このままでは長男のストレスになるということで、A塾よりも負担の軽いB塾に転塾しました。
それでも長男はサッカーを優先したい気持ちが大きく、小511月から1月までの3ヶ月間休会しました。そして、小52月(=新小6の新学期)から復帰します。その後、なんとか両立しながら、10月の公式戦を最後にサッカーから一時期離れ受験に専念し、無事に合格をしました。(ホッ)

長々と長男のストーリーを書いて来ましたが、ここで紹介したように、小学校時代の長男は最初から最後まで「サッカー>受験」でした。おそらくサッカーと中学受験を両立している人のほとんどの場合、子供の優先順位が「サッカー>受験」なんだと思います。仮に、「受験>サッカー」だったら、「お前、勉強ばっかりしてないでサッカーもしろ!」とは言わないと思うんですよね。その時点で、受験に専念しているはずです。
長男には、「中学受験をしたら高校受験をしなくていいから、中学からはサッカーに専念できるよ」と説明しますが、子供にとっては今が一番大事で、今サッカーをしたいんです。なんなら、中学校から「サッカーと勉強を両立したらよくない?」と思っています。
大人は経験しているから、先を見通しますが、小学生では(いくら受験を目指すくらい精神年齢が高くても)そこまで先は見通せないものです。
果たして、中高一貫校に入学後は強豪クラブチームでサッカーを続けましたが、高校入試で苦労しているチームメイトを尻目に、(自分は入試がないので)「オレ、中学受験して良かったわ」と言っています。
結局、転塾や休会などの紆余曲折を繰り返した原因は、私の場合は「親の欲」だったのです。
「A塾で難関中学校を目指して、サッカーでも活躍して、6年生から受験に専念して…。」文字にすると恐ろしいくらい欲張りですよね。勉強もサッカーもそこそここなしていく長男を見ると、ついつい親が欲張りになっていました。(反省)
中学受験のスケジュール
小学4年生
新小4(2月)中学受験塾がスタート
この時期は土台つくり(学習習慣)が大事
小学5年生
新小5(2月)から受験用カリキュラムが本格的スタート
中学受験特有の学習内容がはじまります。
小学6年生
大手進学塾では特訓講座がはじまるなど完全な受験モード
長男が通塾を開始したのもちょうど新小4から。実際に5年生になると授業数、課題量、テストの回数が急激に増えてサッカーとの両立に悩みだしました。結局は小5で一時期塾を休会することになるので、まさに小5から両立が困難になるのを身をもって体感しました。
【社会的証明】みんなと同じなら間違いない
人は数多くの他人が支持する行動や意見を正しいと思い模倣しやすいと言われています。このことを社会的証明といいます。
当時、長男のサッカーチームで塾に通っている選手はもちろんいませんでした。友達がサッカーばかりしている中で「俺は文武両道だ!」とはなかなかなりません。(子供は先を見越せないので、「今、勉強しておけば後から役立つ。」とは思えません。)
一方、塾に通えば、周りは勉強している友達ばかりなので、勉強するのが当たり前になってきます。
長男は「なんで俺だけ塾に行かないといけないの?」と不満を訴えていました。
5年生になるまではなんとか言いくるめていましたが、結局はいったん塾を休会することになりました。すべては親の見込み違いが原因です。(反省しています)
中学受験とサッカーは両立せずにどちらかに専念すべき?
中学受験とサッカーを両立する4つのタイプ
①何が何でも志望校へ
憧れの中高一貫校があるのなら受験に専念するのが得策です。サッカーをすると毎日の練習だけでなく、週末には試合があります。試合があれば、「試合に勝ちたい!」「試合で活躍したい!」と欲も出るものです。また、時間だけでなく体力の消耗もはげしくなるので勉強に支障はでてきます。
小5から受験用カリキュラムが本格化します。この時期が受験に専念する一つの目安になります。サッカーは塾のない曜日にスクールで続けることもできますよ。「サッカーでプロを目指す!」「強豪高校で全国大会を目指す!」のようにサッカーで上を目指すのでなければ、小学校時代の1年~2年のブランクは全く問題はありません。

②ゆる(ソフト)中学受験
わが子に「東大に行きたい!」「医学部に行きたい!」などと望まないのであれば、難関校を目指す必要はありません。偏差値の低い中高一貫校は難関校の劣化版なんて考えるのは間違いです。魅力的なカリキュラムを用意している、進学実績も申し分ない学校はたくさんあるんですよね。高校入試がない分、のびのびと中学時代を過ごせます。サッカーだけでなく、習い事をつづけながら、小6からの1年間で合格を目指す「ゆる(ソフト)中学受験」を選択する人も増えています。ただし、大手進学塾では6年生からでは入塾できないので注意しましょう。

③中学受験なし
小学校時代はのびのびと自分の好きなことをしたい。サッカーを諦めないということで中学受験をしないパターンも。公立中学校に進学しても高校入試が控えているので小学校からサッカーと両立しながら学習習慣をみにつけましょう。
④サッカーも中学受験も決められない。
一番問題なのがサッカーと勉強の優先順位が決められないパターンです。サッカーをほどほどにと親は思いがちですが、サッカーが大好きな子供なら、ついついサッカーにのめり込んでいくものです。中学受験を目指すのであればサッカーと見切りをつける決断が必要です。
結論は?
サッカーと受験を両立するのは難しいです。勉強が大事と思うのであればサッカーから一時的に離れるのが無難です。親子サッカーやスクールなど負担のないかかわり方があるはずです。
大事なことは、親が子供の特性をしっかり見極めることだと痛感しました。サッカーと勉強のどちらが向いているかは、親ならわかっているものです。後は欲に振り回されないことです。等身大の目標を親が見極めて子供に合った両立に導いてあげましょう。
我が家の中学受験はブレブレは人に話すのも恥ずかしいレベルですが、唯一よかったと思えるのは、子供のレベルをしっかり見極めていたことです。子供ののぞみ通り、できる限りサッカーと両立してきましたが、一緒に勉強してきた感覚的にも合格できそうだという手応えはつかめていました。その意味では等身大の選択ができていたのだと思います。
おわりに

今回の記事では『中学受験とサッカーは両立できるの?』というテーマで我が家の経験を紹介しました。上を目指すのだけがサッカーの楽しみ方ではありません。強いチームにこだわらなくてもサッカーを長く楽しむことができます。中学受験を目指すのであれば、一時的にサッカーと離れて勉強に専念するのが大事です。