目次
はじめに
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中高一貫校の中学生なら英検2級に合格できますか?
中高一貫校の中学生が英検2級に合格するにはどうすればいいの?
中高一貫校の中学生向けの英検対策についての紹介します。
私は中高一貫校で英語教師をしており、長男は中3の時に2級に合格できました。今回の記事はこうした体験から学んだことを紹介しています
中高一貫校では英検を推奨している学校が多いですね。
長男も中高一貫校に通っていますが、英検受験をすすめられます。中3までに英検2級を取得すると海外研修の参加資格を得れるということで、長男もモチベーション高く英検に取り組んでいました。
その甲斐あってか無事に中3で英検2級に合格することができました。
中高一貫校の多くは先取り学習をしています。英語の進度も速く、中3になると高校レベルの英語を学習しています。
英検を取得すると一部大学入試には有利に働くこともありますが、中高一貫校で英検取得級によってどのレベルまで先取りできているかを示す指標になります。
英検2級=高校卒業程度
とされています。
中学生で英検2級に合格するのはハードルが高いのは事実ですが、しっかりと対策をして合格をつかみ取りましょう!
この記事を書いたのはこんな人
- 現在、中高一貫校の英語教師。この間、サッカー部顧問の経験あり。
- 九州地方在住の二児の父親。
- 長男は中高一貫校に通いながら強豪クラブチームに入団するも、補欠を経験。ビッグマウスですが、医学進学を目指して奮闘中。
- 長男のサッカーと勉強の両立をサポートする中で得た、知識や経験を情報発信。
- サッカー少年達が勉強の大切さに気づき、勉強を頑張るのを応援することを(大げさですが)このブログのミッションとしています。
【中高一貫校生の英検対策】英検2級合格までの経過
中学入学から英検2級合格までの道のりを紹介します。
英検合格までの道のり
- 中1 第1回 コロナ禍により末受験
- 中1 第2回 5級合格
- 中1 第3回 4級合格
- 中2 第1回 3級合格
- 中2 第2回 準2級一次不合格
- 中2 第3回 準2級合格
- 中3 第1回 2級一次不合格
- 中3 第2回 2級合格
3級までは順調に合格。
準2級は最初の受験では不合格でしたが、2回目の受験で合格。
その勢いのまま、中3第1回で2級を受験。しかし、全くかすりもせずに撃沈。(チーン)
問題集を買い与えましたが、本人曰く「難しすぎてムリ。」完全にモチベーションも上がらず、ほぼ対策できないという残念な状態でした。中3・5月の段階では完全に実力不足でした。
その後、第2回でなんとか一次合格し、無事に二次合格もすることができました。
1回目(中3・5月)に比べ、2回目(中3・10月)の受験では2級問題集がある程度解答できるまで、この4ヶ月で英語力が伸びていたのだと思います。
この間は直前の2週間を除いて英検用の勉強を特別にしていないので普段の学校の勉強の成果だと思います。
ポイント
中高一貫校の先取り学習の成果。特別な対策をしなくても学校の授業をしっかり習得していくことで英検2級レベルの英語力が身につきました!!!
【英検準2級に合格した中高一貫校中学生】基本スペック
まずは伝えておきたいのは、幼少期から特別に英語を習っていたわけではありません。(だから、誰でもできる!)
中高一貫校入学時から本格的に英語の勉強を始め、中学3年で2級に合格することができたのは、中高一貫校で英語の先取り学習をしていたのが大きいのです。実際に同級生も中3で合格しています。つまり、中高一貫校なら学校の勉強だけで中学生でも英検2級に合格できるんです!
ポイント
中高一貫校の先取り学習のおかげで中学3年生で英検2級に合格できました。
メモ
中2・1月の段階で準2級に合格。中3・7月の大手予備校高1模試を飛び級受験したが、偏差値は57と少し残念な結果に。英検2級は高校卒業程度とのことですが、高校1年生の中では、標準よりやや上の力しかありません。大学入試を見通すと英検の勉強だけでは記述力に課題が残ります。その意味でも英検に特化して、学校の勉強をおろそかにすると大学入試では力不足になるのかもしれないと感じました
中高一貫校の先取り英語学習
学校では「プログレス」を使用しています。中3現在でBook3を学習しており、英文のレベル的には、高校生の学習内容です。
「プログレス Book3」です。英文のレベルはかなり高いのがわかります。
「ニューホライズン3」の教科書です。プログレスとは英文のレベルにかなり差がありますよね。
中高一貫校の多くは、「プログレス」「プログレス21」「ニュートレジャー」などの検定外教科書を利用していると思います。学校によって進度にバラつきがあるかもしれませんが、学校の勉強にしっかりついていくのが間違いなく一番の対策です。
一方で、公立中学校の検定教科書では、さすがに学校の授業だけで2級合格は困難です。検定教科書で扱っている英文と英検2級で出題される英文にはかなりのレベル差があります。公立中の生徒は英語塾や個人的に先取り学習を進める必要があります。
メモ
中高一貫中学校と公立中学校ではこれくらいのレベル差があることを認識しておくべきです。公立中学校から県立トップ高を目指す中学生は学校で習う英語で満足せずに英語は塾や独学で先取りするといいと思います。そうでないと、高校1年の段階で既に中高一貫校の生徒と差ができています。
英検2級合格のためにするべきこと【3選】
繰り返しになりますが、英語の先取り学習が行われている場合は、学校の勉強をしっかり取り組むこと。これが間違いなくデフォルトです。その上で長男は次の3つのことを重点的に取り組みました。
ポイント
- 対策本で本番形式の演習をする
- ライティング対策に重点的に取り組む
- 英単語だけの勉強で終わらないようにする
では、個別に説明します。
① 対策本で本番形式の演習をする
2級用の対策本『7日間完成英検2級予想問題ドリル』(旺文社)・『英検2級をひとつひとつわかりやすく』(Gakken)を2週間前から解きました。
2冊とも薄くて取り組みやすいという理由で選びました。とにかく対策本(あるいは過去問)を解きまくるのが合格の近道なのはまちがいありません。対策本もたくさんありますが、大差はないように感じています。敢えて言えば、旺文社の英検関連の書籍が使いやすい印象です。
英検用の特別な勉強はこれだけです。後はどれだけ普段の勉強で英語力を高めるかにかかっています。
『英検2級をひとつひとつわかりやすく』は出題形式が本番とは違い、記述があります。しっかり取り組むのには良い本ですが、本番準拠の演習をしたい場合は不向きだと思います。我が家は本番形式の出題に慣れることに全振りしていたので、本番準拠の問題集の方が効率的でした。
実際のところ、2冊とも一回だけ解答するので精一杯。間違った問題の解き直しや未知の単語の習得などは完全に不十分でした。この点は反省点なのですが、本番の形式に慣れることと使用方法を割り切っていたのも事実です。結果的には合格を頂いたのでこうした割り切りも間違いではなかったと思います。きちんと取り組むのは学校の勉強を優先した方がいいと個人的には思います。
② ライティング対策を重点的に取り組む
英作文では英文の正確性よりも論理性が大切です。2級の解答例を参照にテンプレートをマスターしました。意見を述べる→理由を2つ記述する→結論を述べるの論理構成になります。テンプレートに当てはめる形で解答すると高得点を狙えます。長男もライティングで高得点を取り、合格に近づくことが出来ました。
長男のスコアシートです。ライティングが高得点だったのがわかります。それに関しては何度も練習しました、正確性よりも、文構成を重視しました。文法的な間違いは指摘せずにテンプレートに当てはめて英文を完成させることを重視しました。
③ 英単語は大切だけど、英単語だけの勉強で終わらないようにする。
英単語が大切なのは間違いありません。それでも英単語しか勉強していないと、単語はわかっても読めない、聞けない、書けない、話せないということにもなりかねません。出題形式は毎回変わらなく、演習を重視した方が合格に近づくと思うし、時間効率が良いです。英単語は直前の対策でだけで終わらせずに、普段から勉強しておきましょう。これが間違いなく王道です。英検用の単語帳を買い与えましたが、勉強する時間が確保できなかったのが現実です。その代わり、学校の単語帳と単語テストをしっかりと取り組んでいます。目先の合格だけでなく長期的スパンで英単語を覚えるのが大切です。
英検2級の二次対策
二次試験で落ちてしまうともったいないです。こちらも解答のパターンがあるのでしっかりと対策をしましょう。私が面接官役として何度も練習しましたが、身近に面接官役が出来る人がいなければ学校や塾の先生に頼んでみてくださいね。くれぐれもぶっつけ本番にならないように。
(日常の)学校の勉強+(直前の)本番形式演習
中高一貫校(あるいは英語塾)などで先取り学習ができているのであれば、その勉強をしっかりこなすことが最強の対策です。普段の勉強をおろそかにしていては英語の力はつかないし、学校の勉強をおそろかにして英検対策をするのは学校の勉強をムダにしてしまいコスパが悪いと改めて思いました。
中高一貫校の英検取得状況
級 | レベル | 中高一貫校推奨取得学年 |
5級 | 中学初級程度 | 中1(2回目) |
4級 | 中学中級程度 | 中1(3回目) |
3級 | 中学卒業程度 | 中2(1回目)~ 中2(3回目) |
準2級 | 高校中級程度 | 中3(1回目)~ 中3(3回目) |
2級 | 高校卒業程度 | 中3(2回目)~ 高1(3回目) |
準1級 | 大学中級程度 | 高2(1回目)~ 高3(1回目) |
1級 | 大学上級程度 |
上記の目安は私の勤務校や長男の通う学校の実態に基づいています。
3級は中学卒業程度なので、先取り学習をしていて、中学内容の学習が終わる中2で取得できます。準2級は高校中程度・2級は高校卒業程度・準1級は大学中程度となっていますが、問題の実際の合格点を取れる感覚では、英語がある程度得意であれば、準2級は高1、2級は高2、準1級は高3くらいのレベル感です。中高一貫校ではほぼ1年分先取り学習をしているので、標準的には準2級は中3、2級は高1、準1級は高2で取得します。
英語が得意だと英検2級を中学校時に取得するのは決して珍しくありません。(むしろ標準的かもしれません)
おわりに
今回の記事では『中高一貫校に通う中学3年生が英検2級に合格するために実践したこと』を紹介しました。
繰り返しになるのですが、何か特別なことをした訳ではありません。直前の本番形式の演習だけです。学校の授業をしっかりて英語力をつけたのです。高校入試がないからこそできる、先取り学習こそが中高一貫校の魅力なのです。