サッカー×高校入試 勉強

【推薦入試vs一般入試】超主観的に中高生の勉強本気度を考える。

はじめに

このブログはサッカーと勉強を両立(=文武両道)して目標の高校や大学に合格するためのノウハウを発信しています。

長男所属のサッカークラブ。「勉強は大丈夫かぁ??」という選手が実に多い!

もちろん本気でサッカーをしている訳で、サッカー中心の生活を送っているはずです。その事を完全に否定するつもりはありません。

サッカーで上を目指せるのはごくごく一部のスーパーな選手だけで、多くの選手は中学や高校卒業と同時に自分のレベルの楽しいサッカーへと移行するものです。

散々サッカーに明け暮れた挙句に、「オレ、高校では楽しくサッカーするから、よろしくね。」なんて事態に。だからこそ「やっぱり勉強はしておこう!」と思うのです。

今回は極めて主観的な中高生の勉強の本気度を綴ってみました。

エビデンスやデータの裏付が不十分で、異論・反論は大いにあると思いますが、エンタメ記事と思ってお付き合いください。多分に失礼な表現があるかもしれないので予め断っておきます。

 

受験生の今と昔

大学入試の話

大学進学率は1970年代で約20%、1990年代(私たちの世代)で約30%、2000年代で約40%。そして、2009年に50%を突破して以降、大学全入時代(大学を選ばなければ全員入学できる状況)に突入すると言われています。

 

 

文部科学省の「大学入試のあり方に関する検討会議」によると、2020年4月入学の国公私立大学の定員総数約61万9000人に対し、大学志願者は約66万5000人でわずかに定員より多い。これが2024年4月では定員約63万9000人に対して、志願者は約61万9000人(志願率58.4%で計算)にとどまる見通しです。

これまでは実質的な大学全入時代と言われていましたが、2024年には統計の上では本格的な大学全入時代が訪れることになります。

私の頃は偏差値的に下位に位置するような大学にも合格できず、どこの大学に行けないという事態が普通にありました。人口が減少し大学の定員が増加したため、現在では選ばなければ誰でもどこかの大学に行けるような状況になりました。

さらに、平成20年度の「入学者選抜実施要領・実施細目」によると、 推薦入学者の割合は従来どおり「5割を超えないことを目安」とし、それまでの「3割を超えないことを目安」から推薦入試やAO入試での合格者の比率を増やす意図が見えてきます。

実際に令和2年度入試では、国立大学9.7万人、公立大学3.3万人、私立大学48.5万人の入学者のうち、推薦入試合格者が国立大学12.4%、公立大学25.3%、私立大学44.4%、AO入試合格者が国立大学4.2%、公立大学3.3%、私立大学9.2%となっています。

入学者 推薦合格者割合 AO入試割合 推+AO割合 推+AO合格者
国立大学 9.7万人 12.4% 4.2% 16.6% 約1.6万人
公立大学 3.3万人 25.3% 3.3% 28.6% 約1.1万人
私立大学 48.5万人 44.4% 9.2% 53.6% 約25.9万人
全対 61.5万人 約46% 約28.6万人

ざっと計算すると、国立大学で1.6万人、公立大学で1.1万人、私立大学で25.9万人が推薦・AO入試で合格しており、全大学入学者61.5万人の約46%にも及びます

もちろん、一般入試合格者よりも推薦・AO入試合格者の方が勉強をしていないと結論付けるのはいかがなものだと思います。それでも偏差値的に低い学校ほど推薦入試の割合が大きいことなどを考えると、一般入試ほど厳しいプレッシャーの中で勉強をしていなかったと言っても過言ではないと個人的には思うのです。

さらに、短大・専門学校まで考えると、一体どれ程の高校生が本気で受験勉強をしていたのか甚だ疑問です。

高校入試の話

高校入試の話に変わります。私の住む地方都市の話で、首都圏などとは大きく実情が異なると思いますので、その辺は悪しからず。

我が県では学力的には県立>私立の位置付けで、公立中学校から県立高校を目指すのが一般的なルート。伝統ある県立トップ校は学力が高く、人気のブランド校です。

私の時代では、私立高校は男子校・女子校だし、校則は厳しいし、ヤンキー多めだし、などと謎の都市伝説的な要因から、県立高校の滑り止めのような位置付けでした。(←失礼。スミマセン)個人的には絶対に県立高校に落ちたくないと思ったものです。

それでも最近は私立高校に対するイメージがガラッと変わり、共学化、充実した設備、おしゃれな制服、高い進学実績などから、私立高校の人気は高まるばかりです。我が県ではかなり多くの中学生が私立高校に進学するようになりました。

ちなみに昨年度は県立高校の定員の約25%が推薦入試で合格しています。我々の頃は一部のスポーツで優れた選手が推薦入試で県立高校に合格するくらいでしたが、現在ではスポーツ推薦はもちろん学力による推薦制度の枠も拡がりつつあるようです。

詳しいデータが見つからなかったのですが、私立高校においては推薦入試で合格する生徒も多く、内部中学校からの進級を含めるとかなり多くの割合で推薦入試で入学します。大学と同様、多くの中学生が推薦入試を利用して高校に進学するというのが印象です。




 

個人的な感想

県立上位校は相変わらず人気で、このレベルの高校を目指している中学生は厳しい受験競争をしています。

一方で、それよりも下のレベルになると、自分の成績で推薦で行ける学校の推薦入試を受ける中学生が多くなっているような印象です。また、私たちの世代とは違い、魅力的な私立高校が多く、早々と自分のレベルに合った私立高校に方向転換する生徒も少なくありません。

いわゆる高校入試ガチ勢は偏差値的に上位の高校を目指す一部の生徒のみで、多くの中学生は比較的楽に合格できる自分のレベルに応じた高校へシフトしています。

大学入試もしかりで、東京一工・旧帝・医学部医学科・早慶上理・MARCH・関関同立などの人気校は相変わらずの難易度ですが、以前に比べて合格しやすくなった大学は増加。

受験戦争などと揶揄された私たちの世代では勉強しないものならそれなりの結果しか得られなかったものです。(一人ひとりを大切に扱われることなどありませんでした。)

結局はごく一部の上位の学校を目指していない中高生にとって、高校入試=イージー、大学・短大・専門学校入試=イージーになっていて、「勉強ほとんどしませんでした(笑)」という若者が…、なんてことに。

ゆとり教育、体験重視、プロセス重視などの理念のもとに推薦入試は拡充する一方です。しかし、体験やプロセスなどを正当に評価するシステムが正常に機能している訳ではなく、ただただ生徒集めのための入試に形骸化し、挙句に大して勉強しなくても合格できてしまうという事態になってしまっているのでは?と苦言を呈したくもなります。

知識を得ることが最重要であった我々の時代と異なり、知識の集約はテクノロジーに任せ、知識をいかに活用するかに現代の教育のテーマが変遷しているのはわかります。何かを変えていかなければいけないのは大賛成ですが、現状の制度では勉強しない若者を大量生産している気がしてならないのです。(毒を吐いて失礼しました)

特に人口減少が進む地方では勉強しなくてもなんとかなるような現実が…。

結局何が言いたいかというと、教育を社会や学校に任せっぱなしになるのではなく、親が我が子の教育にもっと責任を持つべきだと思うのです。

「うちの子、全然勉強しないの(笑)」で済ませずに、教育には子供の未来を変える力があると信じて、もっともっと一人ひとりの親が我が子の教育に責任を持ったらいいのになぁと思うのです。

超主観的意見でした。

参考記事忙しいサッカー中学生でもオンラインなら利用できる!おすすめのオンライン個別指導を徹底的に紹介しています。

参考記事サッカー少年が10時間勉強してみた話

 




-サッカー×高校入試, 勉強