目次
はじめに

「勉強しなさいと言っても勉強しないし、逆にキレられて親子関係が悪くなる。こんなことなら放っておいた方がマシだわ。」
こんなことを思ったことはありませんか?正直に言うと、私は何度もあります。(苦笑)
どうせ勉強しないのなら放っておいた方がマシだと思って、放っておいてもやっぱり勉強しない。高校入試は近づくしで悩みは尽きないですよね。
今回の記事では『勉強しない中学生を放っておくとどうなるのか?』について解説します。
私は中高一貫校の教師として多くの中高生と接してきました。また、中学生と高校生の2人の子供を持つ父親でもあります。教師として父親としての経験をもとにして解説します。
いきなりですが、
注意ポイント
勉強しない中学生を放っておくと自己肯定感が下がります
なんだか心配になる物言いですよね。すみません。ただ、この記事の最後には解決策も紹介しています。興味のある方は最後まで読んでみてください。
- 現在、中高一貫校の英語教師。この間、サッカー部顧問の経験あり。
- 九州地方在住の二児の父親。
- 長男は中高一貫校に通いながら強豪クラブチームに入団するも、補欠を経験。ビッグマウスですが、医学進学を目指して奮闘中。
- 長女は偏差値40台の中高一貫校に入学。系列大学の看護学部進学を目指しています。
- 長男のサッカーと勉強の両立をサポートする中で得た、知識や経験を情報発信。
- サッカー少年達が勉強の大切さに気づき、勉強を頑張るのを応援することを(大げさですが)このブログのミッションとしています。
勉強をしない中学生を放っておくと
【勉強しない中学生を放っておく】異なる2つの未来
勉強しない中学生を放っておくと2つの未来が想像できます。
①そのまま全く勉強しないとますます勉強が分からなくなり。テストの結果が悪くなり、志望校に合格できずに自己肯定感が下がる。
②そのまま全く勉強しないと成績が下がるが、これではまずいと自覚して、勉強をはじまる。あるいは勉強以外で自分の道を模索する。
勉強をしないのだから成績が下がるのは間違いありません。残念ですが、これはどうしようもないですよね。
ただし、ここからますまるやる気を失い自己肯定感が下がってしまうのか、これではまずいと自覚して勉強をはじめたり、勉強以外の自分の道を模索しだすのか、この2つを分けるものは、私たち親の子供への関わり方次第なんです。
どういうことかと言うと、
親が「勉強しないとダメ」だと自分の価値観を押しつけているか、「勉強しなくても大丈夫。自分の得意を伸ばして」と心の底から思えるかの違いです。勉強しない子供を責めない(=子供は勉強すべきという親の価値観を手放す)ことが大事になってきます。
どういうことかというと、マズローの欲求5段階説で「他者から認めれたい」や「あるべき自分になりたい」(ここでは勉強で成果を出したい)と思えるには、それよりも下位の欲求である、「家族や友人から認められたい」という欲求が満たされる必要があるからです。
子供に自己実現をしてもらいたいのであれば、大人が子供をありのままに受け入れていないとダメだということになります。でも、それが難しいんですよね。
子供をありのままに受け入れるには?
ありのままを受け入れる子供の関わり方
- 「勉強しない」とは言わない
- 「あなたなら大丈夫」と子供を信じる
- 否定的な言い方をしない
- 成績に一喜一憂しない
こうすることで子供をありのまま受け入れることからはじめてみましょう。
【勉強しない中学生】勉強をするようになる働きかけ
上の図はマズローの欲求5段階説です。人間の欲求には5段階があり、下から順に満たされる必要があるというものです。
勉強をするようになる人は、「目標の点数を取りたい」「志望校に合格したい」「ライバルに勝ちたい」などという目標があります。こうした目標は5段階の欲求の中で最上位にある『自己実現の欲求』から生まれるものです。『自己実現の欲求』を満たすには、まずは『所属と愛の欲求』と『承認欲求』を見たさなければいけません。
つまり、たとえ勉強が苦手でも、その子の存在をまるごと認めてあげることが必要なのです。「勉強しないさい」とか「また点数が悪くなるよ」などという言葉の中に勉強をしない我が子を責めるような雰囲気が含まれていませんか?ましてや、勉強しない我が子を放置していても『所属と愛の欲求』や『承認欲求』が満たされるようなことはありまんから、勉強をするようになるはずはありません。
まずは子供としっかり関わりましょう。子供の良さをしっかりと認めてあげることから始めることが大切ですよね。
我が家のエピソード
中高一貫校に通いながらサッカークラブチームで活動する長男の定期考査前の様子

長男の期末考査が2週間後に迫っています。この週末は土日ともに試合が入っていたので、一日中サッカーをしていました。日曜日の帰宅後はさすがに疲れ果てたのか、リビングのソファーでしばらくの間うたた寝する姿が…。
「おい、宿題は?」とツッコミを入れたくもなるが、連日朝早くには家を出て、一日中走り回ってきたことを考えると仕方ないかと出来なくもないですね。
結局、目を覚ましてから、「オレ、腹減ったから」と言って軽食を食べて、22:30頃から自分の部屋に入ってどうやら勉強を始めたようです。24:00まで部屋の明かりがついていたからそれまで勉強をしていたようです。明日は、学校で英単語コンテストが控えているらしい。
肝心の英単語コンテストの方は、「全く自信がない!!」らしいです。最後の最後に1時間ちょってでも勉強したのを「エライ!」と考えるか、そもそもそれまで準備を怠っていたのだから、「ちゃんとせ!(怒)」と考えるべきなのだろうか。
やっぱり後者があるべき姿なのでしょうが、極力長男の勉強やサッカーには口出ししないようにしているので、どちらでもいいのかなぁ…。(苦笑)それでも、疲れた体で最後の最後で諦めずに勉強をしたのは、「まぁ、よく頑張ったかなぁ」というのが実感に近いでしょうか。
毎日、サッカーのクラブチームの練習から帰宅すると21時頃。そこから夕食を食べて入浴を済ませて、としているとあっという間に22時。宿題を練習前に終わらせている日は22:30頃には明日に備えて就寝。終わっていなければ宿題を済ませてから23:00頃就寝。最近ではこのような生活リズムになっているようです。どうやら、隙間時間や練習に行く前などに宿題を済ませているようです。宿題に追われている姿め目にしませんし、宿題をしていなくて怒られたというような話も耳にはしません。
何も言わないでも宿題はこなしているようです。中2サッカー男子としては立派な方だと思いますか?親バカ(バカ親)目線では「宿題以外の勉強をすれば、もっと…。」と欲が出てしまいます。
東大に合格した人は親から「勉強しなさい」と言われたことがない?
東大合格する子供の親は「勉強しなさい」と言わない。このような言葉が書籍やメディアでも取り上げられます。
確かに「勉強しなさい」と言われないと勉強しないようでは、東大に合格するのは難しいです。「勉強しなさい」と言わなかったから勉強をしたのではなくて、「勉強しなさい」と言わなくても自発的に勉強するような子供だから東大に合格できるのであって、「勉強しなさい」と言わないことが勉強する子を育てる秘訣のように捉えることは違和感を感じてしまいます。
「勉強しなさい」と口に出さなくても子供をしっかり信じてあげることが大事ということでしょうか。
「習慣」と「環境」を整える
大切なのは「習慣」と「環境」。親にできることは良い「習慣」を身につけさせることと、良い「環境」を与えてあげることだと思います。
例えば、小学校時代の学習習慣の確立。小学生の時に宿題を一緒にしてあげることで子供の学習の理解度はある程度分かるし、学校の様子を聞いてみたり、ノートの取り方を見てみると授業に集中できているかもわかりそうです。この時に身に付けた学習習慣と基礎学力が全ての礎になることを考えるとこの時期の子供との関わりは大切にしたいですね。
親が学ぶ姿勢を見せることも大切だと思います。本を読んだり、語学や投資、仕事関係などを学ぶ姿を見せておくことで子供も学ぶことが日々の生活の中に自然と溶け込んできそうです。夕食時や車での移動時は日々の社会問題などを親子で軽く話す機会にできたらいいですね。もちろん、親がスマホやゲーム、テレビなどで時間を浪費している姿はNG。リビングのテレビを消したりと勉強の取り組みやすい環境作りは大切だと思います。
そして、何よりも友達の影響。結局はこれが一番だと思います。親が「勉強しなさい」と言わないでも、身近に勉強を頑張る友達がいると自然と影響を受けるものです。長男も中1の時よりも中2になっての方が、友達と勉強を競うようになってきました。高校生にもなれば自然と大学受験を見据えて友達同士で刺激を受け合うことでしょう。周りの友達の話を聞いているとやっぱり中学受験をして、中高一貫校に行ったのは本当に良かったなぁと思うのです。
勉強の姿勢はまだまだな長男ですが、小さな成長を認めながら暖かく見守ろうと思います。
勉強しない中学生が少しでもやる気を出しはじめた時には
勉強しない中学生を放っておくと成績は下がります。成績が下がりはじめ、周りの友達が勉強し始めたときに、自分の存在が認めれれている(=親からありのままを受け入れられている)と感じていれば、「いい点を取りたい」「友達に負けたくない」と勉強する気が少しづつでも芽生えるはずです。
子供のやる気が芽生え始めたのを感じたら躊躇なくサポートをしましょう。親が口だしするのではありません。勉強の専門家にしっかりと子供のやる気をさらに引き出してもらい、成績があがるように導いてもらいましょう。
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おわりに

今回は中学生時代の長男のエピソードを紹介しました。少しでも共感してもらえると嬉しいです。
参考記事「勉強しなさい」とは言わずに勉強させる方法は?